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発酵と保存食

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#薬膳

暮らしの実験室2:台湾の発酵食品「梅乾菜」づくり

台湾に「梅乾菜」という菜っ葉のお漬物があります。これは、塩漬けしたアブラナ科の葉を干したもので、乳酸発酵の酸味があり、「都こんぶ」の匂いが漂うというと想像がつきますでしょうか。 奈良の在来野菜「大和まな」で仕込んでみましたが、客家の人たちは、これ専用に自家採種していて、2−3倍くらい長いんですよね。 客家(はっか)とは?多民族の島台湾には、「本省人」と呼ばれる日本統治時代以前(16世紀くらい)から台湾に移り住んだ渡来人と、戦後、国共内戦で破れた国民党に伴って移り住んだ「外

暮らしの実験室:たけのこと発酵と菌の生態系

たけのこ掘りが今年は大量だったので、羽釜2台フル稼働しながら、民泊のシーツ洗って干して、庭掃除しながら薪炊いて、タケノコ切って、テーブルセットして・・・。大変でしたがようやく落ち着きました。 タケノコの塩分濃度を変えて味と保存期間の実験をしています。 無塩、5%、8%、10%、20%・・・ 中国語で論文検索すると、塩分濃度と乳酸菌などの菌の生態系と風味に関する論文がたくさんヒットします。さすがの発酵国。塩分濃度高すぎると、逆に生態系が崩れて腐敗しやすいデータもあったりし

薬とお茶と発酵

奈良にある300年の生薬やさんでをアルバイトをはじめました。 私はお茶が好きで、中国茶を習ったり、京都府の薬膳マイスター(3年間の養成講座がほぼ料理実習実費で受けられる本格的な薬膳講座)を受講したり、薬とお茶と発酵をライフワークとして取り組んでいます。 薬膳マイスターについてはこちら どうも、この3つのテーマを勉強する中で、境目がなくなってきたというか、全てが繋がってくるようになりました。というのも、中国では、お茶を薬として、自分の体調や季節に合わせてお茶の種類を飲み分