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ならいごとの旅

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世界の小さな村を訪ね、保存食や手仕事など昔ながらの知恵を学ぶ旅の記録
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#植物

台湾原住民アミ族の酒と草麹作り

<ならいごとの旅in花蓮&台東> ときどき募集してます、原住民の森へのならいごとの旅。今回の旅のテーマは「台湾原住民の植物と発酵」。植物学や食品化学の研究者、麹やさんのスタッフなどとともに、原住民集落へ〜。発酵を教えている現地の学校で出会った人たちもみなさん、面白い方ばかりでした。 まずは、花蓮にある原住民野草学校に行ってきました。校長先生はお留守でしたが、スタッフのHanaさんが、丁寧に案内していただき、いろんな植物の知恵を学ぶことができました。 こちらの集落では、酒

料理好きが集う野草ワーケーションin佐渡島

5日間の佐渡島野草ワーケーションから戻りました。 集まった料理人たちが野草採集しながらひたすら料理を作る日々。ときどきお香作り、そしてサップ。本気で遊び、本気で学び、本気で味わう、名付けて野草ワーケーションなのでした。 ふだん、孤独に一人で試作してるから一緒にあれこれ考えながら作るのはめっちゃ楽しかったです。 佐渡島で野草ワーケーションがおすすめなワケ 佐渡島って、野草好きには超絶おすすめの場所なんです! なぜかって? ①獣害がない まず、獣害がない!野生のイノシシと

発酵と植物と色の研究室「古代染色ラボ」全5回の記録ノート

古代染色ラボの最終回でした。 乳酸発酵の媒染剤、お歯黒を作るところから始まり、型染めの型作りと、小紋糠から糊づくり、そして、灰汁づくりと、色と植物を追求する実験室。ラストは生薬をテーマに、麦灰と稲灰の色のサンプルをとりました。 第1回 「お歯黒」 昭和初期まで使われていたというお歯黒は、1ヶ月の乳酸発酵で鉄を溶かして作る媒染剤。歯を染めるだけでなくいい天然の媒染剤。2ヶ月間乳酸発酵させたお歯黒を持ち寄り、お茶とクロモジのお歯黒媒染をしました。 第2回 「灰汁」こんにゃく作

ならいごとの旅 in 台湾(4)ふくろうの森と藍文化の復興

「1匹のふくろうのためにここに森を買いました。」 卓也小屋は苗栗三義の山奥にひっそりと佇むこの世界から忘れられた山荘。 三義駅からは公共交通がなく、タクシーで山を登ること20 分。そこには堆肥を使った有機農業、大陸から伝わる客家の藍染めの服作り、多くの生命を育む水源、自然生態と調和した暮らしがありました。温かく、懐かしい伝統的な農村を彷彿とさせる桃源郷が広がります。 鄭オーナー夫妻が一匹のフクロウに出会い定住することになったというこの土地は、実はふくろうだけでなく、鷲やか