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アジア民族の食卓誌

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発酵、保存食のフィールドノート
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#台湾

パイナップルケーキ【鳳梨酥】を作りました

今日はパイナップルケーキのオンライン講座でした。 京都といえば八つ橋、沖縄といえばちんすこう、そして台湾といえばパイナップルケーキ。地名の代名詞とも言えるおやつですが、手作りしたことのある人は少ないのではないでしょうか。これまでうちで作った人は、人生で一番美味しいと口々に言います。やっぱり手前味噌がいちばんおいしいんですよね。 こんかいは初めてのオンライン開催。タイムリミットがあるので、三時のおやつに間にあわせるために入念に作業時間を計ってタイムラインを作っていたものの、

暮らしの実験室2:台湾の発酵食品「梅乾菜」づくり

台湾に「梅乾菜」という菜っ葉のお漬物があります。これは、塩漬けしたアブラナ科の葉を干したもので、乳酸発酵の酸味があり、「都こんぶ」の匂いが漂うというと想像がつきますでしょうか。 奈良の在来野菜「大和まな」で仕込んでみましたが、客家の人たちは、これ専用に自家採種していて、2−3倍くらい長いんですよね。 客家(はっか)とは?多民族の島台湾には、「本省人」と呼ばれる日本統治時代以前(16世紀くらい)から台湾に移り住んだ渡来人と、戦後、国共内戦で破れた国民党に伴って移り住んだ「外

世界の保存食と手仕事講座 ~干し棗ペーストづくり~ (オンライン講座)

薬膳食材として使われる棗ですが、自然な甘さがうれしい甘味料にもなります。 月餅にも最適ですし、和のスイーツや、ヨーグルト、ジャムとしてもアレンジできます。 ちょうど2月12日は春節です。月餅のレシピもお伝えします。 <日時> 2021年2月12日(金)19:00~20:30 <学び方> ・事前にオンラインで準備物リストを送ります。 ・当日は、zoomで全国のキッチンをつなぎ、一緒に仕込みます。 ・棗が手に入る人は、資料のみで大丈夫です。  お送りする棗は、通常の棗よりも大

発酵あんこで「紅豆奶茶(小豆ミルクティー)」

台湾の飲み物というとタピオカが流行りましたが、まあ、それなりに好きではありましたが、それ以上にお気に入りで、台湾に行くと必ず一度は注文するのが「紅豆奶茶(ホントウナイチャー)」。 ミルクティーに小豆が入っている飲み物なのですが、おしることミルクティーが合わさったような感じでしょうか。紅茶に砂糖の代わりに小豆が入っているんですよね。砂糖よりも風味が豊かになります。 最近、「発酵あんこ」が流行っていますが、発酵あずきでミルクティーを作ってみました。発酵紅豆奶茶です。

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客家の保存食とオレンジソースの作り方

時々訪ねている台湾でのならいごとの旅で出会った食べ物のことを書いていきたいと思います。 (1)客家金桔醬 「金桔」「甜桔」「砂糖桔」ともよばれる柑橘で作った客家特製ソース。塩と唐辛子を加えるので、甘辛くて酸っぱい。エビチリソースに似た感じです。黒豆醤油と混ぜて、水餃子や蒸した鶏肉につけて食べると美味しい。 (2)梅干菜 梅干しではなく、白菜やからし菜など、アブラナ科の菜っ葉類のお漬物のこと。なんというか、「都こんぶ」の匂いが漂います。 漬物の多様性の違いはこちらのサ

夏が本場の発酵食「豆豉」づくり

以前、ブログで、台湾で保存食のことが学べる農家民宿について記事を書きました。ステイ先のお母さんに発酵食を学びたいというと、「夏にまたおいで」、と言われました。台湾では発酵は夏がシーズンなのだそうです。 日本だと、豆麹は冬に仕込むものなので、「夏に豆麹なんか作って大丈夫?」と聞くと逆にびっくりされました。「何をいってるんだ?冬だったら発酵しないじゃないか?!」と。 以前農家ステイをしていた宜蘭の冬山郷はお茶で有名な村ですが、お茶の閑散期に加工品づくりをしている農家さんが多く

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マニアックすぎる本屋「台湾文庫」新本が入荷しました。

里山文庫では、2012年から失われつつある農村文化を学びに、ブータンやインド、東南アジア、台湾を中心に全国の農村を訪ねた記録をまとめたジャーナルとして、おじい、おばあから学んだ手仕事や保存食、植物の知恵を公開してきました。連れて行って欲しいという要望が増え、アジア農村ならいごとの旅への同行者をときどき募集しています。 その中でも、台湾で収集した書籍や資料を展示した「台湾文庫」を奈良の古民家でオープンしました。食と農と手仕事がテーマで、マニアックなラインナップを揃えています。