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クジラ構文 文章編

クジラ構文について、文章で説明します。

【1】クジラ構文の基本3パターン
クジラ構文には、以下の3つの形があります。

1) no more ~ than A「Aと同様~ない」
= not ~ any more than A
2) no less ~ than A「Aと同様~だ」
3) no more ~ than SV「SがVしないのと同様からない」
= not ~ any  more than SV

以下、説明していきます。

1) no more ~ than Aでは、「Aと同様~ない」と訳します。否定語noが1つだけであるので、文全体も否定されます。また、no=not anyという公式を使って、not ~ any more than Aという言い方もできます。

・A whale is no more a fish than a horse.
=A whale is not a fish any more than a horse.
「クジラはウマと同様サカナではない」

no=not anyについては、例えば、nobody=not anybody「誰も~ない」であり、nowhere=not anywhere「どこにも~ない」であり、さらにnothing=not anything「何も~ない」という表現を参考にしましょう。

nobody=not anybody「誰も~ない」(あるいは、no one=not anyone)
nowhere=not anywhere「どこにも~ない」
nothing=not anything「何も~ない」
・There is no one in the room.「部屋には誰もいない」
=There is no anyone in the room.
・He was nowhere to be found.「彼の姿はどこにもなかった」
=He was not to be found anywhere.
・I ate nothing.「何も食べなかった」
=I did not eat anything.

2) no less ~ than A「Aと同様~だ」については、否定語がnoとlessと2つあるので、「マイナス×マイナス=プラス」という二重否定のイメージで、文全体は肯定となります。

・A whale is no less a mammal than a horse.
「クジラはウマと同様ほ乳類だ」

3) no more ~ than SV「SがVしないのと同様~ない」

この3つ目のパターンはユニークです。than以下には完全な肯定文が置かれますが、それを「SがVしない」と否定形で訳すのです。なぜなら、常識的にもあり得ないことが述べられますので、ふつうに考えれば否定せざるを得ないからです。以下の文では、than以下がI am a kingという完全な肯定文ですが、私は王様であるはずがないので(ふつうは…)、常識的に言っても、否定的に訳すしかないのです。

You are no more a genius than I am a king.
「私が王様でないのと同様に、君は天才なんかじゃない」

【2】as ~ as A「Aと同様~ない」
as ~ as Aにも変わった訳をもつものがあります。

as ~ as A「Aと同様~ない」
as ~ as SV「SがVしないのと同様~ない」
He is as welcome as a fart in a lift.
「彼はエレベーター内のオナラと同様に歓迎されない」
I like you as much as a mouse loves a cat.
「ネズミがネコを愛していないのと同様に、僕も君が好きではないよ」

as ~ as Aは、ふつう「Aと同じくらい~だ」となるのですが、文脈によっては、「Aと同様~ない」と訳されます。「同じくらい」とならずに「同様」となり、さらに肯定文なので否定的に訳されるのです。上の例文でも、「彼はエレベーター内のオナラと同様に歓迎される」と訳すと変ですよね? よほど特殊な性癖?がなければ、オナラは歓迎されません。そこで、「Aと同様~ない」と、形は肯定文でも否定的に訳されることになります。

as ~ as SVという形もあります。このSVは完全な肯定文ですが、「SがVしない」と否定的に訳されます。さらに、as ~ asのところも、否定語がないにもかかわらず、「~ない」と訳されるのです。コトバって、フシギですね(>_<)

このちょっと変わったas ~ as Aのパターンも入試問題で出題されるようになってきています。覚えていきましょう(^^)/



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