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人物相関マップ 作成のすすめ

■失注商談を分析してみたら ある共通点に気がつきました。

失注商談の分析をすると、ハッとする気づきが生まれることがあります。

「良い局面まで進んだけれど失注してしまった商談」
これを振り返ってみて大きな共通点があることに気がつきました。

その共通点とは
「提案をしているカウンターの方が、
社内でどのように話し合いを進めて意思決定を行うのか」

という人同士の繋がり - 社内の人物相関を把握してお話をできていなかったことです。

■組織図と人物相関図の違い


そう 組織図ではなくて人物相関図の作成ができていなかったのです。
※私の勤務先ではこの相関図のことをよくパワーチャートと呼んでいます。

「組織図」はその会社の形式的なマップ。
対して
「パワーチャート」はもっと生々しい実効性のある人物マップのことを指します。

・誰が誰に、どんな影響を及ぼしているのか
・提案の上申ルートはどのようなものか
・その方の人物像やビジネス観

こんな情報を整理して マップに落とし込んでいきます。
まさに推理ドラマで使うような 人物相関のマップのようなものです。
これを楽しみながら ゲーム感覚で作るのが大切です。

法人といっても、つまるところ個人の集合体。
私自身も会社のなかで、
「誰が言っているのか」
「自分にとってどんなメリットがあるのか」
を気にしながらお話を聞いたり判断したりしています。
これは提案を受ける側の会社も同じですよね。

■パワーチャートを作るとこんな良いことがあります。


パワーチャートで人同士の繋がりを抑えてクロージングプランを立てていくと、以下のことを自然に考えられるようになります。

・立てている決裁シナリオは楽観的ではないか?
・誰に何をお伝えしていく必要があるか?
・チャートに載っていないキーパーソンはいないか?
・各人の責任/関心範囲に沿って提案メッセージをどう変えてゆくべきか?

そしてこのパワーチャート。
もちろん営業担当が作ることが大事ですが、これにインサイドセールスも協働で情報の書き込みやディスカッションができるとよりコラボレーションの質が高まります。
この工夫はエンタープライズ領域では欠かせないことだと思います。

「商談後半でよくお話がつっかえてしまうな。」
「上申での決裁取得というパターンでうまくいかないことが多いな。」

そんな方はぜひ企業内の人物相関図を作ってみてください。
そして 企業内の相関をみながら、担当各人のメリットを想像しながら提案をしてみるようにしてみてください。
きっと良い方向にお話が進んでいくはずです。

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