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文月のきもの

 蒸し暑さ全開の夏にも、きものが着たい。だって夏着物はきれいだから。
 グレイ地に花唐草模様のきものは、もうずいぶん前にリサイクルショップで買いました。色と柄に一目惚れして、どうしても欲しかったもの。見るだけで嬉しくなります。ちょっとおしゃれしたいときに着る、よそいきのきもの。
 夏の着付けは部屋の温度を下げて涼しくしてから、と何かで読みました。たしかに着付けていると汗が出てくるし、暑くて嫌になることもあります。特に帯結びがうまくいかないときなど。涼しい部屋で落ち着いて着れば、きれいなきものをきれいに着こなせるはず。
 きもので歩いていると、暑くないの?と聞かれることもあります。でも、洋服でも暑いんですよね。肌を出していればじりじり焼ける暑さ。肌を隠せばじめじめ蒸し焼きのよう。
 きものは前で重ねて、さらに帯を締めるのでおなか周りが暑いです。でも袖や身八つ口を風が通るので、意外に涼しさを感じます。暑いのは暑いので、麻の襦袢に麻の帯でできる限り熱を逃したい。
 襦袢も着たくない暑さなら、浴衣の出番。しじら織風の青い浴衣はフリマアプリで手に入れました。気軽な普段着です。綿の布で作った酒柄の半幅帯を合わせて呑みに行きたいな。
 きもののときもたいてい下駄ですが、浴衣なら素足で履きます。私は持ってないけど、サンダルもかわいいです。素足のときは色を合わせてペディキュアを塗るのが好き。だいたい3色くらい使って楽しくします。
 浴衣でも、半衿をつけて着物風に着るときは足袋を履かなくてはいけない。という意見もあるけれど、やっぱり時と場合によるのだと思います。サンダルで行けるところなら素足でいいだろうし、そうじゃないなら足袋を履いたほうがいいのだろうし。悩んだときは、洋服ならどうか、と考えて決めています。

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