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つまり、佐藤の本棚。

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今まで読んできた本にまつわる「記憶」の記録です。
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2016年3月の記事一覧

【番外編】レコードジャケットが、すべての出発点だった。

「むかしむかし、レコードというものがあった。それは丸くて黒くて薄くて、回転させたそれに針を乗せると音楽が流れて・・・」と、レコードを昔話のように若者に語る時代もそう遠くはないのではないかもしれない。今の10代の人達の中で、レコードで音楽を聴いたことがある人は何%くらいなのだろう。学校の視聴覚室には、今でもレコードが置いてあるのだろうか。 確かにレコードは面倒が多かった。素材が塩化ビニールで傷がつきやすく変形しやすいから、細心の注意を払って扱わなければいけない。 つづきを読

三十六冊目 「微笑 芥川龍之介」

中学三年生の初夏。友人と地元の海へ行くことになった。部活動も引退し、時間と体力をもて余していた僕たちは「受験勉強」という課題はひとまず横において「せっかくの夏なのだから、少しくらい夏らしいことをしておこう」と、海へ遊びに出かけたのだった。 つづきを読む(無料) 佐藤の読書日記「微笑 芥川龍之介」