J.トンプソン『バズイング・ブック』 J.Thompson “The Buzzing Book”
元モントリオール響などで首席を務め、現在イーストマン音楽院の教授である、ジェームズ・トンプソンの教則本。ほぼ全編にわたり、マウスピースでのバズイングと楽器でのグリッサンド(ベンディング)を含むリップスラーで構成されているメソード。
著者/教本名称
J.トンプソン 『バズィング・ブック』
James Thompson ”The Buzzing Book”
出版社
Editions BIM
難易度
初心者~上級者
内容
Preface まえがき
Introduction 導入
Basic Exercises ベーシック・エクササイズ
Advanced Exercises アドヴァンス・エクササイズ
The Final Exercises ファイナル・エクササイズ
Maintenance メンテナンス
Supplement Section 補助セクション
Supplement Practice 補助練習
解説
著者のジェームズ・トンプソン氏は、モントリオール響などで首席を務め、現在イーストマン音楽院の教授。国際コンクール入賞歴もある人物。
この教本は全編、マウスピースでバズィングをして、同じことを楽器で吹く、という構成。
内容は、クレッシェンド・デクレッシェンドを伴う低音のロングローンに始まり、ほぼ全てゆっくりのリップスラーで少しずつ段階的に音域を拡げていくようになっています。
ベーシック・エクササイズで高い実音Fまで+ペダル音域、アドヴァンス・エクササイズで高い実音Gまで、ファイナル・エクササイズでハイBの上のFまで、段階的に音域を拡張していきます。
息と唇のバランスに最も主眼が置かれているメソードと言えるのではないでしょうか。
出版元Editions Bimサイトからトンプソン自身によるお手本と、合わせて練習できる伴奏音源が無料ダウンロードできます(こちら)。
伴奏に合わせて練習することによって、自然に、和音の中で音程を取りながら、リズムに合わせながら、音作りをしていくことができます。
音を出すこと自体を洗練させてくことができるため、初心者が良い方法で音作りを始めることに非常に有効であるだけでなく、上級者が根本を見直す時にも非常に有効なメソードとして世界中で使用されています。
私の場合は、アンドレ・アンリのトランペットアカデミー(夏のキャンプ)で初めてこのメソードを知りました。
補足
ジェームズ・トンプソン 公式ウェブサイト
(彼のサイトにはバズィング・ブックに関するQ&Aもあります。)
入手方法/価格
大きめの楽器店には置いてあると思います。
または、パイパーズ・オンラインショップなど。3000~3500円。
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