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【さとしとミライ.5】市議会議員時代のさとしさん

こんにちは。ミライです。
2005(平成17)~2014(平成26)年、鶴岡市議会議員として活動したさとしさんが地域のために取り組んだことを伺いました。

鶴岡市の職員たちと知恵を絞って
実現させた「ボランティア輸送」の取り組み。
地域課題を「共助」の力で解決に。
民間にいた経験を活かしながら、市政に提言も。


―――市議会議員時代。初当選は37歳の時ですね?
「当時は最若手。一番若かったので、自分の民間での仕事の経験も活かしながら、会派や議会の中で『こんな市にしたい』といろいろ積極的に発言させてもらいました。」

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市議一期目の市政報告会。旧西郷コミュニティセンター(本人写真提供)

―――バス路線の廃止と、地域住民による「ボランティア輸送」の実現

「市議会議員時代の取り組みで、特に印象深いのは「ボランティア輸送」を実現したことです。
西郷地区では、平成19年に浜中線というバスの路線が廃止になりました。地元で運転免許ない人、特に高齢者などは鶴岡市内にも行けなくなった、ということがあって。
そのときに、市の職員たちがいろんな地域の先進事例を調べてくれて、解決策の検討に努力してくれました。」

「全国でもタクシーやデマンド交通など、いろいろな取り組みはあったのですが、料金が高かったりして、西郷地区での実現性、継続性には課題がありました。バスを復活させることも難しいし…。そんなときに、『互助』による輸送、つまり地元の運転手さんがボランティアで運ぶ、という枠組みがあると、市の職員たちが調べてくれて。」

「そこでバス会社やタクシー会社とも交渉して、商売の邪魔をしないようにと、いろんな条件も整備しました。高齢者限定だとか、バスが通ってない集落の人だけだとか、その条件も含めて市の職員たちが交渉してくれて、『ボランティア輸送』を運行できるようにしてくれたんですね。そのボランティア輸送を活用すれば、ガソリン代実費程度で鶴岡に行って西郷に戻れる。」

―――公共交通空白地区で活動するボランティア輸送活動で発揮された地域のチカラ

「実際、実施までの段取りしてくれたのは市職員の方だったんですが、地元のボランティア運転手さんの確保が一番大事なんです。うちの親父が地域の仲間等に声をかけて、『運転手の会』の初代運営委員長をして、まとめてくれました。当時月一回、ボランティア輸送の運転手の人たちと市役所の担当の人たち、コミセンの事務局の人たちと集まる会があったんです。いろんな報告をしたあとには飲み会もして(笑)。うちの親父はもう、運転手は引退しましたけど、地元の皆さんが『これは無くせないね』ということで、ボランティアの方をうまく確保しながらやっていますね。今も続いてますから。」

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――「自分たちの地域のことは自分たちで解決していこう」という目標に、役所の人と地域住民の方が一緒なって行動できた、ということでしょうか?
「そうですね。地域の『共助』というか。今は運転手としてボランティアしているけれど、いずれは逆にお客さんとして、お世話になるかもしれません。それまでは『自分もやれることはやろう』『みんなで地域を支えよう』という意識があると思います。」

――「ボランティア輸送」の取り組みは、西郷では10年以上、現在でも続いている。
「今、新しくやろうと思っても、バス会社、タクシー会社への配慮も必要だし、地域での運転手確保など、課題がたくさんあって、できないことも多いと思います。当時はそこをうまく運用できて、その流れで現在でも続いている。地域課題に対し、自分たちも知恵を出して支えあう姿は、私が地元の人たちを『誇らしい』と思うところですね。」

県議会議員時代、そして新たな挑戦へつづく)

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