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ラーメン凪 創業記 第7章:店名は”凪”

ラーメン凪 代表 生田悟志が高校卒業から凪創業に至るまでの波乱万丈な創業記!?前回まではこちらから

店名は”凪”

2004年9月
8年間いた一蘭を辞めて、いきなり開業することに。

とりあえずご飯を食べていかないといけないのと夢の実現するために。
とりあえず行動しなきゃということで。

友人がやっていた新宿ゴールデン街のバーの定休日だった火曜日を使ったラーメンバーをはじめることになりました。

「名前はどうしようか?」と夏山とアイデアを出しました。
候補の店名が、
さとちゃん・なっちゃん。(カトケン風)・小倉っ子(イメクラか?)などショボすぎるあるあるを通り越して、やっと夏山さんからメールがぽろろーん。

「凪ってどう?」ときました。

さくっと読み間違えた僕は「流石に凧ははまずいやろー」と返信しましたが、これは”なぎ”と読むと教わりました。

この一文字な感じが気に入り、以後店名をとしました。
火曜日限定ラーメンバー凪。ゴールデン街から出発です。時は2004年9月末日。

当時、試作の様子をブログで公開していた。試行錯誤しまくってたなー

http://blog.livedoor.jp/burand1/archives/2004-11.html


会ってみたい3人

肝心のラーメンの味はどうするか?ということで、そこはさくっとラーメン本や当時インターネットで自作の会というのがあり、そこからいろいろな情報を集めることに。

また開業するまでの期間を500日と決め、毎日数字を書き換えるという変な名刺もつくりました。今思うとだいぶ痛い(あ、今も痛い子でした。。)けど面白い。

そして、リーマンから起業家になるんだ!ととりあえず会ってみたい人3人を決めました。

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大崎さん(すごくラーメン食べるおじさん)


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河原さん 言わずと知れた一風堂会長


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GMO 熊谷さん
今までの自分を180度ぐらい変えないと起業ってできんだろうが!的な勝手な思いがありまして。ですぐ実行に。手紙やなにかしらの勉強会とか調べました。

面白いことに、人に会うという目標を決めて全て叶うまで半年でした。

ラーメンおじさんこと大崎さんは3日で会いました。偶然行ったラーメンの試食会の隣に座っておりました。

河原さんは3ヶ月でした。
ラーメンバーをやる以外の日は朝は名も知らぬラーメン店のお手伝い、10時からは家系ラーメンでバイトし、そのあと深夜2時までモスバーガーで接客とお金を稼いでいました。
その家系のバイト中に、一風堂創業の日というイベントに河原さんが来ると!これはもうバイトを抜けようと・・・二日酔いのフリまでして会いました。直訴の手紙を添えて。。。

内容は河原さんに憧れていること、そして一風堂を超えるお店を作る!的な。。あー恥ずかしい。やっぱり痛い笑

熊谷さんはそれこそ上場企業の社長さんです。
どうやったら会えるか?って会えないですね。調べると起業のセミナーに講師として来るってことで、参加費20万と金が無いのに行くことに。。。
お会いしてそこでも直訴の手紙。そんなの持っている人いなかったですけど。
それでも素直に事業への思いとか書いているうちに、自分の考えが整理されたことが最も良かった気がします。

熊谷さんがすごいのは、後に凪 渋谷本店の開店に巨大な花を送ってくれました。やっぱり本当のすごい人は違うんだと震えたことを覚えています。


ラーメン店、ハンバーガー屋でバイト三昧


ラーメンバーの話に戻ります。
バーを営業しない日はバイト三昧でした。
朝6時半からは新井薬師の売れないラーメン屋オヤジをお手伝いしていました。食べに行って話が弾んで手伝うことに。
1番驚いたことは1日の杯数。
それまで一蘭では1日1000杯は売っていました。
それがそのお店はなんと1日25杯。売上で2万ちょっと。。。信じられませんでした。

ラーメンってそんなに売れないの??ってもう汗しか出ない瞬間でしたね。でも仕込みを一からやっていた大将は楽しそうしてるし、僕も勉強になるからと半年くらい通いました。その後1年ほどでそのお店は閉店してしまいました。


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メインのバイトは昼の武蔵家
ここは今でもいい感じの場所で展開するぐらい当初から勢いが違いました。そこは1日20万前後売っていたので、これぐらいはやらないかんよな!ってイメージがつきました。

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またここも1年半ほど働いたのですが、深夜になると味のあるお客様がたくさん来ていました。

家系なんでお好みも選べるのですが、濃いめ5倍って謎の注文があり、それもお店は応えていました。ほとんど醤油ダレにスープをちょろり。いつも完食していってたのですが、今は生きてるのかなー?

あとどこかの「王子」って言われてるひともいました。いつもカウンターでお冷を置くところの隣に座るんですけどね。どうみても外国の労働者の方にしか見えないんですけど。スタッフさんがお客様を名前ではなく、キャラクターで捉えていた点が新しくて勉強になりました。当然そういった常連様にはニヤリとしたトッピングをしていました。

ラーメンってそういったニヤリも含めてお店の価値が決まるのだと学びました。


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夜のモスバーガーはちょっと面白い話があります。

当時27歳でしたが、サラリーマン時代はバイト含めて「手」を出したことがありませんでした。
そういうのやったら終わりだと思ってたんで。それは今でも変わりません。基本的に恋愛体質ではないので、1人と付き合えればとことん行くタイプ。

でも当時の僕はアルバイト。
まーバイトがバイトに手を出して悪いわけではありません笑

学生気分に戻って、シフトがよく被る沖縄出身の大学生といい感じになってました。

仕事終わりのバイト飲み。スタートは居酒屋、二次会は近くの家で家飲みしようぜーみたいな。その夜もいい感じになって(ってなんでこんな話をしてるんでしょうかね。ま、小ネタで)手とか繋いだり、キスまでしたかは憶えてないのですが、僕的に結構イケるやんけ!な感じでした。

その後、ある日の朝。
携帯に一通のメールがきました。件の彼女からのメールです。

「最近、バイトの年上の先輩に言い寄られてすっごいうざいんですよーこないだ手とか握られて、まじでうざくて」

これ以上はここで書くのをためらってしまうのですが。。。
もういろんな感情をすっ飛ばして「俺やばいな」と漫画みたいな感じになって、いかにやばいのかを整理したぐらいでした。
で、どうせなら面白いんで

「あのー送り先間違ってないかな?」

とやばいおっさん感を出しつつ送りました。
すかさず返信が

「すいません!!ごめんなさい」

なんでも彼女は僕とは別に良い感じの人がいたそうです。
いやー女って怖いなーって思った瞬間と今から起業しようってやつがハニートラップよりひどいアホさ加減にげんなりしながらも、改めて自戒と仕事への覚悟を決めて日夜頑張ろうと気持ちを新たにした次第です。

って全然ラーメンの話がすすまない!!!

つづく!

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