上達率を高める!練習メニューの難易度調整法④補助具の使用
練習効率を上げるためには課題の難易度を調整する必要があって、その方法は大きく5つあるよーという話をしました。
今日は5つあるうちの4つめ、「補助具の使用」について、よりくわしくお話ししようと思います。
補助具の使用とは、文字どおり
なにか道具を使って課題の難易度を調整する方法
のことです。
過去の記事で挙げた場面を例に挙げるなら、こんなかんじ。
プレゼンテーション・・・カンペやスライドを用意する
楽器練習・・・メトロノーム、鍵盤の光るナビゲーション機能などを使う
数学の問題を解く・・・計算機器を使う
歩行練習・・・杖や装具などの歩行補助具を使用する
そのほかだと、自転車の補助輪なんかもわかりやすい例かもしれませんね。
補助具を使うことで課題にどんな影響を与えられるのか、掘り下げてみると、
目安が付けやすくなる・・・タイマーで時間経過を見える化できる、メトロノームでリズムが分かる
過程を飛ばせる・・・電卓で途中の計算を飛ばせる、
エラーを防ぐ・・・カンペ・スライドで言うべきことがあらかじめ分かる、電卓に正しい計算をしてもらえる
補強できる・・・杖や装具で筋力を補填できる
といった効果があります。
ようするに、「課題の一部を補助具にやってもらう」ことで、難易度を下げることができるってわけ。
補助具を使って課題の難易度を下げるときの注意点
薬に副作用があるように、補助具を使って課題の難易度を下げるときにも、注意すべき点があります。
学習のために使う補助具は最小限に
ただ「ラクにできるように」というだけだと、学習を助けるアイテムにはなりません。
補助具を使った状態に慣れてしまう。
「補助具を使って課題を達成する」というスキルが身についてしまう。
補助具を使う場合は、つねに「学習する人が課題をギリギリ達成できるための最小限の補助」になるような使い方をした方がいいでしょう。
補助する割合はすこしずつ減らしていこう
学習のために補助具を使用する場合は、あくまで「最終的に補助具をなしでもできる」ことを前提に使う必要があります。
たとえば、プレゼンテーションで「時間内に話をまとめる」練習をするために、タイマーを使うとします。
つねに「残り時間が見えている状態で話す」のがカンタンに達成できたとしたら、つぎは「残り時間は見えず、かわりに1分ごとにベルが鳴る」といった具合に、タイマーから得られる情報を減らしていきましょう。
まとめ
かしこまって書いてきましたが、ものすごくざっくりまとめると、
補助具の使用は、補助具が学習する人の代わりに課題の一部分をやってくれることで難易度が下がる
補助具での手助けは、学習する人が課題をギリギリ達成できるくらいの最小限にする
補助する割合はすこしずつ減らしていく
というお話でした。
あとはよしなに。
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