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おかえりモネ 7

ドラマで1947年9月17日のカスリーン台風が話題になりました。当時は台風に外国人女性の名前がつけられた時代です。この台風では関東の利根川や北上川が氾濫して甚大な浸水被害をもたらしました。

主人公が生まれた1995年9月17日にも戦後最大級の台風が東北地方を通過しています。興味深いことにこの台風もカスリーン台風と似たようなコースを辿りました。台風12号です。9月17日は大型台風の特異日と呼ばれています。

カスリーン台風の時に活躍した技術者に青山士(あきら)がいます。若い時に内村鑑三の影響を受け無教会のクリスチャンになりました。土木事業を生涯の天職としたのは内村鑑三の札幌農学校時代の同級生だった恩師広井勇の影響によるところが大きいです。この恩師もキリスト者で、秋田港の築港に尽力した人物です。

戦前はパナマ運河の建設に尽力しました。戦後は郷里の静岡県磐田で隠居に近い生活を送っていた。しかしカスリーン台風の甚大な被害を受けて当時の建設省の荒川計画降水量検討委員会の座長となり、治水計画の練り直しに力を注ぎました。荒川の旧岩淵水門は青山の働きによるものです。


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