主に水について

微熱がひいていく。その瞬間だけ別の惑星を、近くに感じられる。昨日より身体の使い方が、上手になっていった幼い頃。ほつれたボタンを、しつらえようとするもどかしい猫背から縫い糸が、やわらかい角度で身体の外へ、はみ出ていく孤独を眺めた。雨上がりよりも遠くて自分の声が、異なって聞こえる。

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