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日記:農作業

 日曜日の朝8時手前、農作業を始める。
 初夏のような暑さだが、明朝はまだひんやりとしており、涼しさも感じる。
 あら、軍手を忘れてしまった・・・取りに帰るのにはもう手遅れだったので、仕方なしに桑を持ち、せっせと土を耕す。

 最初は半袖のTシャツでやっていたが、いつの間にか蚊が集っていくので、持ってきた薄手の長袖パーカーを羽織る。
 日曜日の朝8時半。畑を通り過ぎる人もおらず、桑が土にカチン、ザクっと刺しては、ボコッと掘り返す音だけが聞こえた。

 掘り返した土から出てきたミミズを、ムクドリがくちばしで摘まんで飛び去る。よく見ると、ムクドリやスズメが人様が掘り返した地面を物色していた。なかなか滑稽だ。
 軍手をしなかったせいで、右手の中指の付け根に血豆が出来ていた。
 高校時代、剣道をやっていた時以来だった。部活時代は、努力の結晶だと言われそうだが、この場では適切な道具を使用しない証だ。割と痛い。
 
 作業のめどがつき、生ぬるいペットボトルの水を飲み干し、畑を後にする。いい汗をかいたが、それほど不快感もなく、すぐに背中の汗も引いていた。
 右手の血豆はいつの間にか破裂しており、原形をとどめていないが、痛みが続いている。

 帰りにスーパーに寄って、海鮮丼を買おうか。
 ちょっと早めのお昼ご飯に心を躍らせる、午前10時半。

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