見出し画像

【スノーボード通訳】White Space / Montano 152

Montano 152
ショーンホワイトのブランドWhite Spaceに乗る機会があったため、3日間の短いお付き合いでしたが対話してきました。
マウンテンモデルのMontano 152です。

トップシートにカーボンが使われているとのことで、どことなく高級感のある質感、グラフィックの発色も良い。しかし、同価格帯の高級ボードとは違った、工業製品的な無骨さも感じさせる佇まい。ザ・スノーボード感。

最近流行りの角ばったノーズを持つディレクショナルシェイプ、テール形状はハーフムーン。セットバックされた高めのキャンバーは、軽快なターンの切り返しを期待させる。ノーズとテールは薄く作られ、センターは厚みがあり、フレックスも同様。触った感じは少し頼りなさを感じるが、足を入れるとしっかりと厚みがあり、上質なカーペットのような安心感があった。
ノーズロッカーは、加速度的な上がり方で先端に行くほど強く上がっている。ハーフムーン形状でキックが強く上がっているテールとの対比が面白い。
ノーズのワイデストポイントが、ノーズロッカーの始点よりも先端側にあるため、フラット状態での接雪長よりも、ターン時の有効エッジが長くなる作りをしている。

圧雪での滑走においては、有効エッジが十分に機能してくれる印象。少しロッカーを感じさせるような、深く切り込むような乗り味ではないものの、大きなターンで心地よくクルージングさせてくれる。
ツリーランでのパウダーでは、接雪長の短さが取り回しの良さを出している。幅広で長めにノーズロッカーが設定された形状により、面で雪を捉えたターンが可能、ノーズダイブの不安を感じさせない。
テールの動きは、ツリーの中で、とても取り回しがよく、後傾になってもしっかりしたサポートをしてくれる。またオーリーの際には、控えめではあるがカーボン系の反発を感じられた。
地形遊びでも、ノーズ形状が良い方向に働き、バンプへのヒットは当たりが柔らかく、壁地形での駆け上がりをスムーズに感じられる。
圧雪では大人な、ツリーではポップな、地形ではスタイリッシュにそれぞれ違う顔を持つ、1枚で3度美味しい乗り味があった。

一方、BCアルパインエリアでは頼もしさは感じられなかった。152という短さが合っていなかったこともあるが、大きなノーズエリアと高いキャンバーが悪い方に働き、ノーズダイブやテールでのブレーキ、後ろ足荷重で小さなターンとなってしまった。それでも斜度が落ちてくるとポップで浮遊感ある乗り味が感じられた。

152は自分にとってはかなり短いレングスで、その上の155か160が適正(というか欲しくなった)。その分を差し引いてもグルーミングバーンやゲレンデアクセスのツリーランはとても楽しめた。アメリカ、オレゴンのスキー場に行ったことがあるが、あちらは深い沢地形等が少ないこともあり、ゲレンデ中のツリーエリアは基本的に開放している。そのようなスキー場で一日楽しめるボードという印象を受けた。生まれた場所や環境で性格が変わるというか、カルチャーや育ち方の違いを感じた。

#スノーボード通訳士
#WhiteSpace
#Montano


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?