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ノーゲーム・ノーライフ

2014年のTVアニメ「ノーゲーム・ノーライフ」、2017年映画化された「ノーゲーム・ノーライフ、ゼロ」を一気観してきました。

あらすじ

ゲーム界にその名を知られた最強ゲーマー。その実態は、妹と兄の二人で一人のプレイヤーだった。彼らの天才的な頭脳はどんなゲームでも負け知らず。そんな彼らに一通のメールが届く。

「生まれた世界を間違えたと思うことはないか?」
(たしかそんな感じ)

メールの送り主にチェスのゲームを挑まれ、ギリギリ勝利する。すると次の瞬間二人は異世界に飛ばされてしまった。そこは、すべての勝敗がゲームで決着される世界。人間を最下位として、エルフやドワーフといった16種族が覇権を争っていた。暴力などは一切行うことはできず、ゲームで賭けられた約束は絶対遵守されるというルールは、二人にはまさにピッタリの世界だった。唯一神にゲームを挑むため、二人の世界攻略が始まった。

爽快!圧倒的な計算と頭脳プレイ

人間の国、王の座をかけて行われたゲームが、意思を持ったコマを使うチェス。等身大の王や兵士を命令で動かして勝負をすすめていく。順調にゲームを進めていくが突然命令してもコマが動かなくなった!そう、コマには意志があるため、自ら捨て駒になるような命令には従わないのだった。その上イカサマにより、敵コマの士気は高いうえに、触れた相手を自分のコマに変えてしまう魔法まで発動したのだった。絶体絶命のピンチを、主人公たちはどう切り抜けるのか。

面白さ

小難しいトリックもなく、勝ったあとの「解説」も簡潔・爽快!「掛けは始まった時点ですでに勝敗が決まっている」なーんてかっこいいセリフも(確か…)でてきます。ゲームについては無敗で自信満々の二人ですが、もとはゲーム廃人。ややアブノーマルで人間的にも欠点だらけです。そんな彼らが異世界で、チートとも呼べるゲーム攻略能力を発揮していくわけですから、痛快でないわけがありません。

物語世界の構造

バトルや戦争モノといった作品は、どうしても殺伐とした雰囲気になります。その点、このアニメは平和です。争いはすべて、挑まれたほうが自由に決めることができるゲームなので、盗賊に襲われても、得意なゲームで返り討ちなんてシーンも出てきます。負けた恨みといっても、ゲームに勝てなくては相手を闇討ちすることすらできません。

いやいや、まてよ。だとすれば、ゲームに強いものが勝ち続け、勝てないものは搾取されてしまうのではないか?と思いつきます。

その世界では種族に序列があります。16種族中最下位の人間は、魔法の力もなければ、知力も劣る非力な種族という位置づけなのです。そこで、主人公たちが「人間をなめんじゃねえ」と、格上の相手をゲームで倒していきます。この物語の構造自体が、弱いものでもやりようによってはのしあがれるという1つの回答を示しています。面白いですねー

観てない人はぜひ

いろいろなツッコミを一旦横においておけば、爽快に楽しめる作品です。原作は10巻ほど続いているので、アニメも続編が期待されるところです。TVアニメで冒頭に怒涛の設定説明があるわけですが、映画「ノーゲーム・ノーライフ、ゼロ」では、まだゲームのルールがない16種族が力で戦っていた太古の昔の物語が語られます。こちらはTVシリーズとくらべ、戦いもある胸キュン感傷モノとなっています。順序としてはTVシリーズを観てからをおすすめします。

TVアニメの続編できたらいいなー。制作さんお願いします。

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