渡橋銀杏さんが書いた【幻想魔法の学徒隊】の商業的分析

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渡橋銀杏さんが書いた【幻想魔法の学徒隊】の商業的分析を自分なりに行いました。

残念ながら非常に評価を低くせざるを得ません。
まず、設定が目についてしまいます。所謂なろう系と呼ばれる作品より遥かにましですが、ありきたりすぎてパンチ力が無い。
おまけに突っ込みどころ満載で悪い意味でリアリティが無さ過ぎて面白いと感じられない。
文章自体はそれなりに良く出来ていますが、無味乾燥です。
プロットも展開が遅いです。
10点評価を付けるとすれば
文章力・・・5点
設定力・・・3点
プロット力・・・3点
という辺りだと思います。

その上で商業的分析を行うと言いたいところですが、申し訳ないのですが、出来が悪すぎて商業的分析を行う以前の問題となってしまっています。
完成させることが出来た気概は買いますが、まず「人は何に対して面白いと感じるのか」「不快だと感じるのか」という分析が一切できていないように感じます。

なので、まずはそこを行うべきだと思います。

一例をあげると漫画作品ですが、ジョジョの奇妙な冒険 第四部 ダイヤモンドは砕けないを上げましょう。今作と似ているので比較します。

この作品は平たく言うと不良の高校生である東方仗助が学校の外で仲間と共にしょっちゅう奇妙な事件に巻き込まれて、その中で能力バトルが行われるという作品です。

ここで重要なのがリアリティです。仗助は不良だから学園生活の外の事件に巻き込まれても別にそこまで極端におかしくないというわけです。むしろ不思議とリアルに感じる読者も多い事でしょう。
ですが、今作の【幻想魔法の学徒隊】はエリート高校、しかも学園内で能力バトルが起きるのです。「どうしてエリート高校で、しかも外でならまだしも中でバトルなんて物騒なことが起きるんだ・・・?」と読者はあまりのリアリティの無さに辟易するわけです。

こうやって一つ一つ作品を分析していくべきです。面白い作品もつまらない作品も、含めてです。

更にアドバイスすると能力バトルをやるのならミステリー小説を読んで分析した方がいいです。
というのも能力バトルは論理的にバトルを展開して「その手があったか!」と読者に思わせるのが大事だからです。これができないと能力バトルの意味がありません。そして、これは小説の方が向いています。

かなり厳しい評価となりましたが、非なろう系で短くまとめて完成させた気概は十分誇っていいと思います。今後の精進を期待します。

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