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宇田悠斗という男

皆さんおはこんばんにちは。木暮です。
THE SHOOTO OKINAWA Vol.2から約2ヵ月が経過しましたが、皆さんお元気ですか。
私の方はと言いますと、Blu-ray作成作業・WEBショップの立ち上げも完了し、あとはWEBショップのクレジット決済の申請が通るのを待つだけの身となりました。
なんで審査にこんな時間がかかるかと言うと、最近法律が変わりまして、クレジット決済には多くの手続きが必要になりました。個人的には、WEBショップでクレジットカードが使えないのはナンセンスなので、まぁ審査が終わるまで気長に待つかな、という感じです。

前置きはさておき、
少し仕事が片付いて余裕ができた分を、執筆活動に当てたいと思い、筆を取りました(笑)

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今日は宇田悠斗選手について書きます。えぇ、私が勝手に好きになって勝手に応援してる選手。
不思議な繋がりもあって、一緒に練習させて頂いていた水野選手(直撃我聞選手)のお弟子さんなんです!

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直撃さんと一緒に練習させて頂いていた頃の写真が残っていたので記念にアップ。
この時は、直撃さんが堀口恭司とやる直前。私が堀口恭司と同じ伝統派空手出身のシューターという事で、大宮からわざわざ出稽古に来てくださっていたんです。堀口恭司と私とでは比べてはいけない程の差があるわけですが、いやはや光栄の至り。

こうやって一緒に練習させて頂いていた直撃選手がPUREBRED大宮を離れ、愛媛でご自身のジムである総合格闘技道場HOPEを開いて、そこに宇田選手が入門。HOPE初のプロシューターとなるわけです。
個人的には、すごくすごくドラマを感じてしまう。

何はともあれ、まずは松根先生の見どころ紹介文とともに、試合をご覧頂きましょう。

沖縄県南城市の総合格闘技チーム、シマジリアンズから初のプロ選手TARKERは昨年11月に行われた【THE SHOOTO OKINAWA vol.1】でデビュー、若山達也に対し1RKO勝利、華々しいデビューを飾った。
しかし、2019年新人王トーナメントフライ級にエントリーし迎えた初戦は難敵を迎える事になる。
愛媛県の修斗ジム総合格闘技道場HOPE、元修斗ランカー直撃我聞こと水野代表が自信をもって送り出す宇田悠斗は2018年全日本アマチュア修斗フライ級決勝を衝撃の1R25秒KOにより優勝、全日本王者となり今年4月に行われた大阪でのデビュー戦も1RKO、その実力は修斗関係者も太鼓判を捺す22歳だ。
TARKERにとって決して安易とは言え難い相手ではあるが、高レベルなアマチュア修斗を経てプロライセンスを取得した者同士、実力者しかいない修斗の世界をサバイブして行く為には、乗り越えなければいけない壁であろう。デビュー戦を1RKOした者同士、危険な香り漂うKO必至の新人対決、ケージの中で最後に立っていられるのはどっちだ?



TARKER選手はシマジリアンズの初のプロ選手
宇田悠斗選手はHOPE初のプロ選手
そして私も、リバーサルジム初のプロ選手という事で、
本当にすごく勝手に、自分勝手に、親近感を抱かせて頂いた試合です。
団体のね、威信をかけた闘いですもんね。

結果は宇田悠斗選手の一本勝ち!
なんていうんでしょう・・・若さ溢れる勢い!
全体的に言うと身体能力高っ!とか、勢いすごっ!

とかそういう言葉でくくってしまいがちだけど、
今日はTHE SHOOTO OKINAWA Vol.2の試合の様子から、その強さの片鱗を読み解いていくことにします。

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まずね、このルックスを再確認してほしい。
もうね、uverworldを彷彿とさせるカッコ良さ。(uverworldはよく知らないけど)
歌もうまそう。いじめられてる子がいたら、爽やかな笑顔で仲間に入れてあげそうだし、ご老人が目の前で立ってたら席は譲りそうだし、赤ちゃんが泣いてたら笑顔であやしてくれそう。
またふざけた事言って、と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、スター選手には大事な事だと思います。ルックスというか、滲み出るオーラ。
スター性を感じずにはいられないです。

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立ち上がりはTARKER選手の思い切りのいい左ストレートから始まり、それを寸前で見切って右ストレートを返しながら、首相撲からの投げ→金網に追い詰めての右という流れなのですが、

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まずTARKER選手の左ストレートがすごく良くて、第1回大会ではこの左ストレートで若山選手をKOしているTARKER選手。宇田君宇田君言うておりますが、TARKER選手今後がめちゃくちゃ楽しみな選手。別途記事を書きたい選手でありますが、今回は割愛させて頂きつつ、また宇田選手に話を戻します。

瞬時の判断で首相撲から投げの時点で既に最高なのに、更に最後の詰めの右がいいですよね。直撃してたらこの時点で試合が終わっていてもおかしくなかったと思います。

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そしてこれと全く同じ展開が2Rにも見られ、そこでもしっかり詰めの右まで欠かさないのが宇田選手。金網に突き刺さる右が痛快!

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ただ、意外にも最初にピンチを迎えたのは、主導権を握っていた宇田選手でした。
TARKER選手の左ハイキックから追いかけての左フックが顎先をかすめ、フラッシュダウン!
しかし直後に胴タックルでテイクダウンを奪い、しっかりリカバーしています。アスリートに限らず、様々な分野で ”一流” と呼ばれる人々は常にリスクヘッジの思想が頭の中にあり、不測の事態が発生した際のプランB、プランCまでが頭にあるというのをどこかで聞いた事があります。
宇田選手自身がプランB、プランCを用意していたかは定かでないですが、作戦にしろ咄嗟だったにしろ、このリカバリーがすぐ出来るのは強みだと思いました。戦闘民族の本能かもしれないです。

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そして1Rの最後。
この一瞬の中に重要な攻防が3つあって、

まず一つ目、前手のパウンドという選択。
この攻防の直前に、振りかぶって大きな右のパウンドを放つシーンがありますが、これは空を切って逆に深くクローズガードに入ってしまい、アームロックの形を取られました。このアームロックもちょっとヒヤヒヤする部分がありましたが、本人は取られるつもりは微塵もなかったのでしょう。
そしてアームロックを切った直後、猪木アリポジションから前手のパウンド!
前手のパウンドはあんま打つ人見た事ないです。トリッキーだけど、体重が乗っているので当たったらちゃんと効きそう。

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そして2つ目。
TARKER選手の蹴り上げ。この蹴り上げが実は相当怖い。宇田選手は頭を上げる事でうまく回避していますが、直撃してたら結構ヤバかったと思う。DREAM6でのゲガール・ムサシ vs ホナウド・ジャカレイを一瞬彷彿とさせるようなシーン。この蹴り上げを恐れずトリッキーな技を繰り出せるのが凄い。

そして3つ目。
立ち上がり際の右ストレート!
これ、よく見ると完全に効いてるんですよね。1Rがここで終わりじゃなかったら、続きを見て見たかった!TARKER選手、完全に足にきてます。私も実況ながら、このシーンで完全に効いてる情報をお届けできなかった...悔やまれるシーンです。

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そして続く2RではTARKER選手のスタミナが先に切れ始め、宇田選手が四つからテイクダウン→バックチョークという流れで一本勝ち!

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勝った後の喜び方も画になる男です!
1Rのフラッシュダウンが相当堪えたのか、見事一本勝ちを収めたのに舞台裏で「情けねぇー!!」と大絶叫。試合内容に全然納得がいっていない様子でしたではありましたが

代表の直撃選手、オープニングファイトに出場した梶原選手、宇田悠斗選手。
愛媛からたった3人で沖縄に来て、お互いがお互いのセコンドに入りながら戦う様に、思わず胸を熱くさせられました。
地元興行がない選手にとっては、毎試合がアウェイという現状。
舞台裏映像で、そうやって苦労しながら闘っている選手達もいるという事も伝わると嬉しいなと思います。

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沖縄修斗から間1ヵ月で新人王決勝を迎えた宇田選手。
これまた一緒に練習した事のある津田選手(前列向かって右)と対戦し、勝利して2019年度 フライ級新人王に輝いております!


恐らく、次戦は世界ランカーに食い込むようなカードとなるでしょう。

個人的には、沖縄勢の仲宗根武蔵選手、平良達郎選手との競り合いが見たいところではありますが、

特に、フライ級新人王同士の平良達郎vs宇田悠斗。
このストーリーは修斗の宝にしてほしいなと思います。

DEEP王者であり、RIZINファイターでもある元谷選手が、何かの雑誌のインタビューで言っていた記憶があるのだけど、

「出稽古で強い選手とスパーリングするのも重要かもしれないけれど、それよりも、自分の道場でじっくりと打ち込みに付き合ってくれるパートナーができた事、それが自分の成長にとっては大きかったです。」

と。
確かにそうだなぁと思う部分があり、選手が多く、道場が多い、出稽古の機会も多い東京だけが、必ずしもいい環境とは言い切れない部分もあるなと。

指導力と創意工夫、熱意があれば場所は関係ない。
近年では地方にも強い選手がたくさんいます!

宇田選手には是非、愛媛の星になって頂きましょう!



愛媛から世界へ!
宇田悠斗選手の活躍に、これからも注目していきたいと思います!


ご愛読いただき、誠にありがとうございます!