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コラム 子供向け自然体験指導

今回は夏休みスペシャル企画として、小学生や
中学生を相手にした山歩きを含めた自然体験指
導についてのレポートです
この内容を実践することで「安全に楽しく」
お過ごしくださいませ


コラム
子供向け自然体験の留意点と安全管理



<目次>
0 まず、はじめに
1「子供達と楽しく接する方法について」
2「子供向け安全管理方法」
3 まとめ



0まず、はじめに

実は私は毎年、小学生や中学生を相手に尾瀬を
案内する活動「尾瀬学校」をたくさん実施して
きました
「尾瀬学校」とは群馬・福島・新潟の3県で実
施されている。環境教育を目的とした県の補助
事業です
尾瀬を訪れる県内の小・中学校に対しそのバス
代やガイド代を補助するもの
尾瀬認定ガイドが担当しガイドレシオは8名以
下で実施している
昨年はコロナの影響で0でしたが、今シーズン
は戻りつつあります
又、スキースクールや自然体験キャンプ等で
たくさんの子供や親子に対し自然体験指導を
してきました。その経験を元に記載したレポー
トとなります
新宿区より依頼を受け、実施したセミナーの
資料です




1「子供達と楽しく接する方法について」

 結論的には  
 コミュニケーションをたくさんする
(できるだけ子供たちにしゃべらせる)
 努力をする。となります

 子供さんは大人と違い自分の意思や欲求を伝
 えることをしません(出来ません)
 ですから優れたコミュニケーションが必要な
 のです

●指導者に必要なコミュニケーションの重要性
子供達から情報を聞いたり、こちらからの情
報を伝えるには優れたコミュニケーションが
役立ちます。また、子供達とより仲良くなる
ための手段もコミュニケーションです。
そこで指導者はコミュニケーションの達人が
有利となります


●優れたコミュニケーションの4つのメリット   
□話をよく聞いてもらえる  
□子供さんをよりよく理解できる
□理解し合えることでお互いに仲良くなれる
□子供さんと信頼関係(ラポール)が構築さ
 れる

●子供達が喜ぶ7つのコミュニケーション術
□できるだけ話させる     
□よく「ホメる」       
□できるだけ分かりやすく伝える 
□出来るだけ「笑わせる」    
□一緒に観察する    
□一緒に考える
□できるだけ遊んであげる




テーマ2「子供向け安全管理方法」

 結論には
 リスクを軽減する観察術をする
 (いかに欲求を見抜くか)

●観察術とは
子供達においては、
「しっかりと意思や欲求を伝えたり、自己主
張してくれる方」は、意外に少ないのが事
実です
それに対処するためにも指導者は立場的に
「言えない欲求」を観察する技術により、子
供さんの欲求や希望を見抜くことが必要で

見抜いたり、想定することで、
ホスピタリティとして行動に移す事が可能と
なります

観察術とは言葉でコミュニケーションする前
や出来ない状況で、相手の事を「知る」また
は「想定」する技術です
 (場や心を読む、いわゆるKYです)

この観察術を用いる事で、相手の様々な情報
が入手できそれに対応できます


●指導者の実践的観察スキル

(解説)
子供さん達による自然体験とは登山やハイキ
ングを含め、川での遊びや野山での活動など
積極的に運動したり、バランスの悪い状況で
の活動が多く含まれます
そもそも危ない行動や危ない場所が大好きで

指導者はその中で運動能力やバランス能力を
見極めることでその子供さんに指示する場所
や内容を限定できます
要するに自然体験中においてのアクシデント
や怪我防止のためにはその子供さんの能力に
応じた場所や運動(活動)を提供する
それをすることでリスクを減らす事ができま

もちろんその範囲を超えそうな場合は注意の
声がけや場所変更の指示を行います


●5つの観察ポイント
・子供達(お客様)の顔の表情 
・グループ全体の雰囲気 
・個人的なしぐさ
・個人バランス能力
・個人運動能力

1子供達(お客様)の顔の表情 
(子供さんの顔から読み取る)
□ 全体に笑顔がない
(緊張している・つまらない・楽しくない)
□ 全体の大半が下を向く
□(つらい・疲れた・つまらない・帰り
  たい)

2グループ全体の雰囲気
□ 暗い
(緊張している・つまらない・条件
 に不満)
   (天候に不満・期待と違う事に不満)

□ お互いのおしゃべりが多い
 (飽きてきた・解説がつまらない)
 (参加人数に不満)

□ お互いに誰もしゃべらない
 (疲れている・参加人数が多すぎる)
 (期待と違うだまされた)

3個人的なしぐさ
□ 目線(アイコンタクト)をはずす
 はずかしい・質問しないで・いやです
□ 微笑をかえさない
 あんまりお話したくない
□ 肩を回す・首をまわす
 飽きてきた・単調でつまらない
□ 足踏みをする
 急いで欲しい・寒いです
□ 目を見開く、見つめ返す
 質問して欲しい・話をふって欲しい
□ 下を向いて、手をぶらぶらさせる
 私を「かまって欲しい」
□ 話しかけてくる
 皆の前で私に話をさせて

★注意 例外があることもあります



4個人のバランス能力を観察する
方法 1歩かせる  
   (重心のブレを観察する)
   2斜面を歩かせる  
   (バランスの調整力・過去の体験)
   3立った姿勢からものを拾わせる 
   (運動効率を見る)

5運動能力(経験)を観察する
  方法 1体操を真似させる   
     (上達速度を予測する)
     2ボールを蹴らせる   
     (運動能力と過去の経験)
     3キャッチボールをする 
     (運動のセンス)


(観察後の対応術)
バランスや運動能力に合わせた無理のない行
動(運動)を行なう
「個人の能力に合わせた目標を設定してあげる」
 (均一な目標は設定してはならない」


<重要>
バランス能力は過去の自然体験や運動体験で
異なる運動能力は約12歳までで90%形成
される
いわゆる「運動神経がいい?」とは
(脳からの命令を素早く身体表現する能力 )

センスとは過去の運動体験(自然体験)を
合成(共感)・真似する能力である

指導者にとってこれらを理解することで劇的
に体験し道中ののリスクを軽減出来る

 「あとは大人の安全管理と同じです」




3 まとめ

 子供向けの自然体験について重要なのは
「自然体験を企画し、実行してあげる事」
 それは大人の役目です
(子供達はそれが出来ない)
 運営するだけで、それは全て教育となり、
  役に立つ(将来感謝される)
 

課題としてはいかに致命的なアクシデントを
防ぐかとなります

致命的なアクシデントは将来に影響するよ
うな怪我や傷、トラウマとなるような怖い
思いです

致命的な事以外は子供にとって将来に向け
ての学習(経験)です

子供の時期の小さな失敗は大人になっての
成功(失敗回避のための経験)です
(例)
 ・川遊びで少し流された
 ・カッターで手を切ってしまった
 ・小枝で怪我した
 ・毒虫に刺された
 ・岩場で滑って転んだ
  など

要するに徹底した安全管理を行なった上で
自然体験活動を実施する事が指導者の役目
であり、その中でも小さな怪我は親に理解
していただく流れが重要です


(警告)
実は登山中における高齢者の遭難やアクシ
デントのケースでは子供の頃の自然体験が
乏しい方(都市部で育った方)が大半を
しめます
自然豊かな地方で育った方や、たくさんの
自然体験やスポーツ経験者は少ないです


「ここでこのコラムの意味がつながります」




       E N D
    ・・Just Do It・・


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