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ワープアは乳がんで死んでもOKなのか

「検診に行けないほど忙しいことが幸せだと思っていた」
ピンクリボンのポスターのコピーだ。ここでの検診は、乳がん検診を指す。

このコピー、マジでセンスなくて、 週5日真面目に働いて月14万15万、場合によってはもっと少ない給料で奴隷させられてる20代、場合によっては更に上の世代がこの国にどれほど溢れているかが全く考慮されていない。忙しいのが嬉しいんじゃない。死ぬほど働いてやっと、やっと1日3回飯が食えるんだ。医者が空いてる平日に休みを取ったら、その分給料に跳ね返る人ばかりで構成された、竹中平蔵氏と経団連の夢が寸分違わず実現されたこの愛しきディストピアにおいて、マンモグラフィ代の数千円や1万円をどうしても出したくない、出せない、"そんな"費用より優先すべきことが山ほどある、この国の全てのワーキングプアをこのコピーは黙殺した。貧乏人は乳がんで死んでもOKってことだろ?崇高すぎて涙が出る。

たまたま換金性の高い学歴や専門性を得て、たまたま換金性の高い夢や目標を掲げ、たまたまIQが高く、もしくは足りないIQを努力で補う才能と環境があった者でさえ、月20万稼ぐのは全員じゃない、そういう国で俺たちは生きてるんだぞ?俺たちは目の前の大変なことを処理しながら、希望とともに駆け抜けた輝かしき老人の生活費と医療費を稼ぐので精一杯だ。

乳がん検診だか人間ドックだかうつ病診断だが知らないが、行けるわけねえだろ、そんな米にも肉にもならねえ下らねえもん。

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