生物進化論は大嘘!ダーウィン進化論の欺瞞を暴く⑤

 前回のコラムでは、アラメジガバチが人間の生理学者・解剖学者・外科医なみの知識・技術を生まれた時から持ち、狩りを行うという、生命の神秘ともいうべき現象について説明した。それでは、ファーブルが「本能」と呼んだ、この能力は、生物進化論者が言うように、進化によって段階的に発達したものなのだろうか。前回に引き続き、ファーブル昆虫記から生物進化論を考える。

段階的な「本能」の進化はあり得るか

 生物進化論者は、ハチは何回もの試みと訓練によって、狩りの能力が段階的に少しずつ上達してきたと主張する。しかしながら、この主張は間違っている。
 アラメジガバチは、ヨトウムシの体節の急所9か所だけを正確に毒針で刺し、昏睡状態に陥らせるが、もし生物進化論者の言うように、段階的にこの技術を習得したのだとしたら、地球上に生まれ出た最初の世代のアラメジガバチは、9つの急所を探すために、手当たり次第に何回も針を刺して急所を探し当てたことになる。
 しかし、ファーブルは、そのような事はあり得ないと断言する。その判断理由については、まず、確率論から考える必要がある。ヨトウムシの体に刺せる場所が1万か所あるとしよう。その1万か所のうち、手当たり次第に9か所を刺して、それらの点がたまたま体節の急所9か所である確率はどのくらいであろうか。超天文学的な確率になるであろう。
 次に、ヨトウムシは非常に力が強い生物なので、短時間で正確な急所9か所を刺して完全に神経麻痺をさせなければ、ヨトウムシの脇腹に産み付けたハチの卵など、つぶされてしまうだろう。つまり知識・技術が不完全なアラメジガバチが狩りをした場合は、ハチの方が殺されてしまう可能性がある。また、前回のコラムで説明したとおり、ヨトウムシを殺してしまうと、幼虫の餌にできないため、殺さずに昏睡状態にする必要があるのだが、知識・技術が不完全なアラメジガバチが狩りをした場合、麻酔手術を行えず、殺してしまう可能性がある。すなわち、未熟な暗殺者がヨトウムシに下手な戦いを挑んだ場合、やり過ぎて殺してしまい、幼虫の餌にできなくなるか、もしくは、ハチの方が殺されてしまうのである。どちらにしても、未熟な暗殺者は子孫を残せず、最初の世代で滅んでしまう。このような容赦ない理論から、アラメジガバチは最初の世代から完璧な外科手術ができたということになる。

ファーブルによるダーウィン進化論の評価

ダーウィンと同時代を生きたファーブルは、ファーブル昆虫記の中で、生物進化論は「精神的な遊び」であり、「妄想」であると断じ、進化論を批判していた。何十年にもわたり、昆虫の現実の生態を分析し続けたファーブルにとっては、ダーウィン進化論は非常に脆弱で幼稚な理論であったのだろう。

最古のハチの化石が示すもの

 以上のように考えると、アラメジガバチは、地球上に誕生した最初の世代から、人間の生理学者・解剖学者・医者レベルの知識・技術を脳にインプットされた状態で誕生したということになる。
 そのようなファーブルの理論を証明するかのように、2600万年前の最古のハチの化石が発見されたという。タール状の堆積物の中でミイラ化したハチは、何から何まで現代のハチとそっくりだったそうである。
 ファーブルは、狩りバチは最初から完璧なものとして創られたと結論づけた。それでは一体、どのように創られたのであろうか。
次回のコラムへ続く



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