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イエローストーン国立公園

今回から12回に渡り"世界最初の世界遺産"を紹介していきます!!

これら12個の世界遺産は、世界遺産条約がユネスコ総会で採択された6年後の1978年に登録されたものです。(世界遺産誕生までの経緯等はまたいつか別の記事で書きます。) 

そのなかで今回紹介するのはイエローストーン国立公園です。クイズオタクの人は、もしかしたら、"世界最初の世界遺産"と聞くだけで「イエローストーン」と答えるのではないでしょうか。(笑) それくらい12個の中では知名度が高く、オレンジと青が印象的な見出し画像のような写真を見たことがある人もいるかもしれません。ですが、イエローストーンの魅力はこの綺麗な景色だけにとどまりません。この記事を通して多くの魅力が伝えられたらなと思います。

 概要

イエローストーン国立公園は、"世界最初の世界遺産(自然遺産)"であると同時に、実は"世界最初の国立公園"でもあり、世界遺産条約ができる丁度100年前の1872年に設立されました。なんとその大きさは広島県より大きく、3つの州にまたがっています。

 火山活動が生み出す神秘

イエローストーン国立公園の辺りでは、約200万年前、120万年前、60万年前に大規模な噴火があり、最後の噴火時に、地面の隆起に伴って膨大な量のマグマが噴出し、カルデラが形成されたとされています。現在の公園の大部分はこのカルデラの中にあります。

グランド・プリズマティック・スプリング
見出し画像にも選んだこの温泉は公園内で最も有名なスポットの一つと言えるでしょう。名前の由来は見ての通りの虹色に輝く色彩であり、このような色彩になるのは、外縁部にはそこの温度を好む色とりどりのバクテリアが生息しているのに、中心部には高温のあまりバクテリアが生息していないためだとわかっています。

モーニンググローリー池
モーニンググローリーとは朝顔を意味し、この温泉の見た目が朝顔の花に似ていることに由来します。このネーミングセンスはかなり良いですよね!

オールド・フェイスフル・カイザー
世界最大級の間欠泉で、名前の"faithful(忠実な)"は、毎回異なるがほぼ一定の間隔で熱水を噴き出すことに由来します。間欠泉では、地表から染み込んだ雨水が温められることで地表へ噴出し、なんと一回の噴出で約4万リットルの水を噴き出すと言われています。かつてこれを見た先住民族のスー族はその神秘性から"霊気に満ちた場所"と畏れたと言われています。確かに大地が呼吸をしているかのようですよね.....

また、この隣には世界最大のログハウスである宿泊施設オールド・フェイスフル・インやビジターセンター(間欠泉の次の噴出予想時間が掲示されています)があります。イエローストーンを訪れたら是非この宿に泊まりたいですね!

マンモス・ホットスプリング
コルディリエーラの棚田の上からミルクを流したかのようなこの美しい光景!
実はこれはミルクではなく、石灰なんです!温泉に含まれる石灰成分が階段状に蓄積されているんです。


 野生動物との遭遇!

イエローストーンのもう一つの魅力が生態系です。ここでは、バッファローやアメリカアカシカを始めとする多くの野生動物と遭遇することができます。また、かつての駆除により絶滅していたオオカミを1995年より再導入することで元来の生態系を取り戻しています。さらに注目に値するのは、この公園の生態系を維持する方法です。なんとこの公園では、たとえ火事が起ころうと人間は手を加えず、自然の為すがままにしておくのです。この考え方を"ウィルダネス(手付かずの自然)"といいます。

しかし、この素晴らしい公園も、1995年に鉱山開発等に伴う環境悪化のため危機遺産に一時登録されてしまいます。その後改善の努力の結果2003年には危機遺産リストから削除されました。

⚪︎公園の名前の由来ともなったイエローストーン川を中心に広がるヘイデンバレーでは公園内に生息する哺乳類の多くが見られ、野生動物を見るならオススメのスポットとなっています。

 生命の起源に迫る!?

イエローストーンには先程も述べた通り様々なバクテリアが大変過酷な環境下で生きています。長く世界中の科学者はここに生息するバクテリアを研究しており(例えば、初めに好熱菌が発見されたのはイエローストーンです)、それにより生命の起源や地球外生命体の謎に迫ろうとしています。

また、温泉と言えば日本ですが、ここと同様な好熱菌が箱根などの日本の温泉地からも発見されているのはご存知でしたか?今度温泉に浸かる時はイエローストーンを思い出してみてくださいね (笑)

 最後に

初回の投稿ということもあって、推敲の至らない部分などあるかもしれませんが、イエローストーンの魅力を少しでも伝えられたなら幸いです。コメント等していただけると嬉しいです。また、自分勝手ではありますが、あくまでもこの記事は自分が勉強した世界遺産のまとめノート程度に捉えておいてくださると良いかと思います。


次回予告

次回は「ゴレ島」について書こうと思います。

いつになるか分かりませんが気長に待っていてください。ではまた。

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