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じゃないとオードリーに見る彼らの「超内向性」について

じゃないとオードリーとは?

オードリーが「オードリーじゃないと…」と言われる芸人になるために様々なミッションに挑戦していくという番組で、今回は「オフゼロオードリー」という企画にチャレンジしました。

カメラが回っている時と回ってない時の「オン・オフ」の差が激しいと言われているオードリーが、スーパースターのように常にオンで過ごし、その日1日オードリーに関わる全員を笑顔にするという企画です。

その日はTMCというスタジオで『日向坂で会いましょう』の収録があったのですが、その収録前から『じゃないと』のカメラがオードリーに1日密着。本来は『日向坂で会いましょう』を3本収録してその日の仕事を終了するのですが、仕事をこなしながら以下のミッションに取り組みます。

・TMC(東京メディアセンター)の楽屋に2人でいる時にお互いを笑わせる
・メイク中にメイクさんを笑わせる
・ひなあいスタッフとの打ち合わせで春日が大回しする
・収録開始前に早めにスタジオに入り、スタッフを笑わせる
・収録休憩中の日向坂メンバーとの会話を盛り上げる
・テレ東新人アナによるインタビューで『さすが漫才師ですね』と言わせる
・若林が春日を家まで送ってあげる(車にカメラが仕掛けてある)

・・・と、こんな感じでこの日のすべての時間を「オフゼロ」で過ごす。
つまり、周りにいる人を常に楽しませ続けるという企画です。

明石家さんまさんは当然のようにやっていることですが、オードリーの2人とってはかなり過酷なミッションなのです。何しろ若林、春日ともにテレビ局のメイク室にいるときなどは『激暗』だそうです。そもそもそんな人たちが芸能人をやっている、しかもめちゃめちゃ売れている、というのが面白いですね 笑

参考までに2人の「内気」エピソードをご紹介しておきます。

若林のエピソード

『日向坂で会いましょう(旧・ひらがな推し)』が始まった当時、収録終わりにみんなで食事に行くことになりました。春日はピンの仕事が入っていたため参加できませんでした。であれば、若林と日向坂メンバーとスタッフで行けばいいのですが、若林は人見知りを発動して、その後の仕事がないのに帰ってしまいました。『あちこちオードリー』に出演した日向坂メンバーからその話を蒸し返されると、『どんな奴がMCやってんだよ!』と自分自身にツッコミを入れていました 笑

春日のエピソード

久美さん(妻)と姪っ子と春日の3人で航空公園に遊びに行ったところ、『リトルトゥース』のTシャツを着た集団に遭遇しました。
つまり、彼らはみなオードリーのファンなのです。久美さんから挨拶してきなさい、と言われた春日ですが、恥ずかしがって隠れてしまいました。
代わりに久美さんがファンの皆さんに挨拶をしたそうです。姪っ子からも『ファンを大事にしなきゃだめだよ』と怒られました。

今回の企画はオードリーが内気な性格であるということが世間に知れ渡っているからこそ成立するものです。また、この企画を考えた佐久間宣行プロデューサーにはオードリーの2人が苦手なことを一生懸命やっている姿は必ず面白い画(え)になるはずだ、という確信があったのだと思います。

カメラが回っていない時=休息の時

そんなわけでオードリーの2人はカメラが回っていない時は『暗い(話さない)』ということで業界内でも有名です。もしかしたら性格以外の原因もあるのかもしれませんね。例えば、

・下積み時代が長く、未だにコンプレックスを抱えていること
・事務所が吉本のような大手ではないこと
・お互い中2の頃を知っているので、偉そうに振る舞うのが恥ずかしい

・・・・やっぱり、性格の問題かな 笑

オードリーは楽屋で2人でいるときも全く会話しないそうです。
これは仲が悪いということとは少し違います。コンビで常に一緒に仕事をしていて、相手のことを知り尽くしているわけです。楽屋で話すことなんて、もはやない、というのが正直なところでしょう。

特に若林・春日の2人は中学2年生で同じクラスになってからの30年続いている関係です。もう話すことなんてないし、楽屋で仲良く話しすぎると逆に本番で話しにくくなるということもあると思います。直近の出来事について共有しないほうがラジオのフリートークが新鮮になるからです

若林の場合はそれが徹底していて、自分の結婚や子供が生まれたことを本当に春日に知らせずに、オールナイトニッポンの本番中に発表して春日を驚かせています『楽屋で話さない』を極めるとこうなります 笑 。

一般人であっても、よく話す人とあまり話さない人がいるのと同様に、芸能人だってオフの時に話していたら疲れてしまう人だっているわけです。
私もオードリーと同じタイプなのでよくわかりますが、2人にとってオフの時に誰とも話さないことは、体力を回復させ、次の仕事で最高のパフォーマンスをするために必要なことなのです。

オフゼロをしたらどうなったか?

2人が『オフゼロ』に挑戦したところ、やはり、大きな反響がありました。日向坂メンバーにとっては、オードリーが自分たちよりも先にスタジオ入りしていること自体が珍しいし、オードリーの2人がスタッフに話しかけて場を盛り上げている様子など初めて見る光景です 笑

3本撮りの1本目が終わったら通常はすぐに楽屋に戻ってしまうのに、今日だけは日向坂メンバーと雑談しようとする。だから、日向坂46のメンバーはすぐに異変に気付きました

佐々木久美さん:『今日のオードリーさん、何か変です』
加藤史帆さん:『映画の撮影ですか?』
影山優佳さん:『若林さん、つらいですか?元気出してください』

と、完全にバレているあたり、日頃からいかに会話していないかということがよくわかります 笑

すぐに異変に気付きます

若林・春日も慣れないことをやるものだから、ひなあいの台本の内容を忘れてしまい、進行に支障をきたす始末。若林の方は途中から『じゃないと』の番組ルールさえもよくわからなくなっていた、と言っていました。

でも、収録が進むにつれて、徐々に日向坂メンバーと自然に会話ができるようになり、スタジオの雰囲気が明るくなりました。長い間共演しているのに、今までできていなかったのかよ(笑)!、と思いますけどね。

番組の締めくくりに、CCDカメラを設置した若林の車で若林が春日を自宅まで車で送る、という最後のミッションがありました。

久しぶりに2人で車に乗りました

春日は若林に今回のチャレンジの感想を聞かれて、
『(オフゼロで周りに気を遣うことは)一つのことに集中できないからよくない』と、はっきり答えています。私も彼らと同様、人と話すと疲れてしまうタイプなのでよくわかります。これが春日の正直な感想なんでしょうね。

ただ、若林は積極的にコミュニケーションをとることでスタジオの雰囲気が良くなったことを実感したそうで、こんな感想を述べています。

若林:「本来こうなのかもな。大人のお仕事って。若い人にリラックスしてもらって」

ちなみに、若林は春日がどこに住んでいるか教えてもらっていなかったので、この日初めて春日がどこに住んでいるか知りました。春日が若林に住んでいる場所を教えない、というのはオールナイトニッポンでもたびたびネタになっています。

若林:『羽村から通うの大変でしょ?』
春日:『羽村じゃないのよ 笑』

と、朝日奈央さん、工藤静香さんの出身地である東京都羽村(はむら)市をネタにしています。
私は羽村市の隣の市の出身なのでこのネタが大好きです 笑
でも、今回の企画で若林が春日の住所を知ってしまったので、同じネタができなくなってしまいましたね。

都心からの遠さが笑いを生みます 笑

さて、もう少し周りの人とコミュニケーションを取った方がいい、というのはオードリーだけでなく、多くの社会人にとっても同じことが言えるのかもしれませんね。話の内容は重要なことでなくても構いません。何気ない会話であっても、話しかけたという事実の積み重ねで人間関係は徐々に良い方向に変わっていきます

そんなわけで、今回の『じゃないと』はオードリーもタレントとして成長できた企画ですが、自分自身も変わらなければ、と考えさせられた回でした。
春日が言っていたように人は成長していくにつれ、『与えられる側から与える側になる』ものです。

今までよりも少しだけ多く、人に話しかけてみよう。

以上です。










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