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[詩] 君を見送る
石が好き、と言ったな
秀才の君が
そう口にしたせいで
もう諦めるほかはなかろう、と
皆んなでがっかりしたのを
知らないだろう
ゆく手につづく
曲がりくねった長い道、いや
途切れてしまう細い道、いや
高みへとつづく一筋の道を登れ
火口を探り、海溝へ挑んで求めよ
未知の石を手に入れよ
君が聞くのは
惑星の出自の物語
抱きしめようとした幼なじみを
黴の湿地に置き去りにしたまま……
峠への急な坂をおそれずに進み
誰も知らない地平を見渡すがよい
頂で目にするもの全てが
反射光に畳み込まれている
ゆけよ、さらば
自ずと助くるもの
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