私にとっての「書く」作業
私は、作業療法士を生業としている。
とはいえ、大学入試も補欠合格にぎりぎり滑り込み、学生時代も単位を落としまくり評価も底辺、国家試験もすれすれで合格したエセと言った方がよいのではないかというお粗末さなので、作業療法士の何たるかを語れるような人間ではない。
それでも、そんな私でも作業療法士になって10年が過ぎた。
この間に結婚した。夫とはまあ仲が良い方だと思う。
子供も2人授かった。元気に育ってくれている。
ついでに猫も2匹甘えてくる。
今は、そんな毎日。
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「書く」ことをしてみようと思ったのは、表現することが私にとって最も苦手なことだと思うからだ。
幼い頃から、言葉を飲み込むことが多かった。欲しいおもちゃがあってもそう言えない。できないことがあっても何故・何ができないか言えない。わからないことがあってもわからないと伝える事ができない。頼まれたら断れない(....はただの優柔不断か)。
だからか、おどおどして挙動不審になることが多く、おとなしく決して快活な子供ではなかった。
思春期になると当然のようにいじめに遭い、口数は更に減った。
その後、友人もでき、仕事で場数を踏む中で、だいぶ改善はされた。自分の考えを整理して相手に伝えることは今も苦手だし、会話で瞬発的に適切な返しをすることなんて、まず成功しないけれど、まあそれが私だ、と開き直れるようになった(それでいいのか)。
そんな私も、今や30歳を過ぎ40へ向かっている。人生の折り返し地点も気づいたら結構近い。
やってみたいことはないか。やりたかったことはなかったか。
そんなことを考える時が増えた。
何か、表現してみたいと思った。それも自分だけで終わらせて満足するのではなく、もっと「外」へ。SNSの類なんかも苦手で避けてきたけれど、表出することで何かが変わることもあるんじゃないか。
そうして、今私はパソコンの前にいる。
作業療法士の「作業」とは、生きていく中で価値のある活動や行為のこと。
これは、私にとっての作業。リハビリなのだ。
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