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夫婦も猫も顔が似る?

昨今猫ブームが続いていて、テレビのおもしろ動画紹介やドラマ、はたまた某公共BS放送やEテレをつけ続けていれば、1日のどこかしらで猫は登場する気がする。

しかし我が家の猫は、そんな猫ブームの前から存在していた。決して流行りに乗ったわけではない。しかもスコティッシュうんたらやノルウェイジャンなんたらなどどいうかっこい名前の種類でもない。

ただの雑種である。もらわれっ子だ。

長女あやめ

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縞三毛のメスで8歳になるあやめは、こんな愛らしい頃に我が家にやって来た。保健所の狭いケージの中で暴れまわっていた8匹兄弟の中、一番下でつぶされそうになっていた子で、しかも兄弟たちの中でひときわべっぴんさん。争奪戦の末我が家にやって来たのだが、我が家に来た途端に猫の本性を表し、ツンデレ女王に君臨した。

臆病そうだったのに、8年経った今ではそんな面影もなくとても愛想がいい。お客が来ればすぐさま2階からたたた、と降りてきてにゃーあおと挨拶をし、その後はお客の傍でずっと丸くなっている。少し触れる位ならいくらでもどうぞ、と全く動かない。だが、構いすぎると「アタシはそんなに安い女じゃないのよ」と言わんばかりに軽くキシャアっと威嚇してみせる。

夫が一番世話を頑張った甲斐あって夫が1番大好きで、寝るときは必ず夫の足元にもぐりこむ。が、およそ猫とは思えない体の伸ばし方をして寝る。猫背ってなんだという位まっすぐな姿勢で布団の真ん中に鎮座するのでとにかく邪魔らしく、しょっちゅう夫に蹴りだされているが、それでもめげない。

結婚してかなり早い時期から飼い始めたあやめ。猫を飼いたがっていたのは夫で、探してきたのも夫だったのに、肝心の名前は私がつけた。

初夏にやってきた「幸せの便り」、あやめ。

私たち夫婦に幸せをくれたことは間違いないのだが、本人(ネコ)は何のその、「何、新しい猫草(大好物)あるの?」と睡眠と食事をこよなく愛し、子供たちの猛攻を退けながら、今日も我が家のヒエラルキーの頂点に君臨し続けている。


長男ふくすけ

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サバトラのオスで今度7歳になるふくすけは、あやめと血のつながりはない。

もともとのきっかけは、あやめが我が家に来て1年後、急にあやめがハゲだしたことだった。そして、フルタイム共働きの私たちが帰ってくるとみゃおみゃおみゃおーん、と尋常でない本当に悲鳴のような鳴き方をするようになった。アレルギーも疑われたが、夫婦の見解は一致していた。

「「あ、これはストレスだ。」」誰もいない寂しさでストレスが溜まったんだろう。

よし、じゃあ仲間を、兄弟を探してこよう。

こんな、晩御飯のおかずに総菜のコロッケを追加するような軽いノリではなかったが、そうしてふくすけはやって来た。名前は今度こそ夫が名付けた。夫が大好きな某北海道のローカルバラエティ番組のマスコットの福助人形から、と書くと、何だかやっぱり軽いノリだったのかもしれない。

3人姉弟の末っ子で野良生活経験あり。ついでに寄生虫もあり。さぞや逞しい男子かと思いきや、彼は真性の臆病者(猫)だった。いや現在進行形で臆病だ。

お客がくれば即2階に駆け上がりクローゼットに隠れる。当然お客がいる間は絶対に降りてこない。こちらが2階に出向くと、今度は落ちる勢いで2階から駆け下りて、仕切りカーテンの中にあるプリンターの上に飛び込む。オスなので、あやめより運動神経が良く、逃げるためなら2階から直接1階へジャンプすることもいとわない。

家族に対してはさすがに警戒心も解く、かと思えばそうでもない。子供はやっぱり怖いのか、動かないまでもいつでも逃げられるように構えている。が、その割に娘に思いきり捕獲されぎゅーっとされると「しょうがないなあ」とおとなしくなったりする。あやめが夫にべったりだったからか、ふくすけは私に1番懐いているので、私の前では犬のように腹を出したりゴロゴロ喉を鳴らしたりするのだが、夫に対しては同じことをしない。身構えている様子もあり、「俺が探してきたのに」と夫は拗ねている。

多頭飼いで喧嘩しないか心配していたが、ふくすけはあやめが大好きになり、しょっちゅう寄っていく。あやめは変わらずツンデレで、あっち行けと引っ掻いてみたり甘えてきたら舐めてあげたり。あやめの救世主として我が家に来たはずのふくすけは、今日もヒエラルキーの1番下にいて、家族にいじられ愛されている。



そして今

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明らかに、顔が似てきている。・・・気のせいか?

ちなみに、よく似てくると言われる夫婦である私と夫、今のところその兆候はない。

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