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農を仕事にするために知っておきたい7つのこと


1 良い土地の条件

良い土地の4つの条件。
1 水捌け
育てる作物によるが基本的に良い方がいい。
2 日当たり
山などで日陰ができると生育にばらつきがでる。
3 まとまり
飛地は作業効率が下がる。
4 獣害
獣害対策による費用は大きい。

良い条件の畑は基本手に入らない。
土地の売買は信頼関係のある近隣住民間で行われる。

2 土地の広さ

土地は広い方が有利。
農家の収益は
収量×単価ー経費=利益
となるが、収量以外のコントロールは難しい。
収量は作付け量に比例するので、土地の広さが事業のボトルネックとなる。

3 資金

農業は先行投資型なので、十分な資金がないとショートする。
農業関係の融資は国が支援しているので充実している。

青年等就農資金
ご返済期間17年以内(うち据置期間5年以内)
融資限度額3,700万円(特認1億円)
利率(年)無利子(お借入の全期間にわたり無利子です)
担保・保証人担保:原則として、融資対象物件のみ
保証人:原則として個人の場合は不要、法人の場合で必要な場合は代表者のみ

https://bit.ly/3T88QhB

4 明確なビジョン

将来のビジョンを明確にすることで効果的な設備投資ができる。
設備がなくても農業はできるが、作業効率は大きく下がる。
下がった作業効率をカバーするのはマンパワーになるので、結果的に人件費がかかる。
専門性のある機械は作業効率があがるため収益があがる。
ビジョンは土地を基準に策定する。
ビジョンが先行しても土地が適していない場合は破綻する。

5 コントロールする範囲を明確にする

農業は自然相手の仕事であるが、コントロールすることも可能。
コントロールする範囲を明確にして、それに合わせて生産、流通を組み立てる。
環境のコントロール
↑ 工場栽培
| ハウス栽培(加温)
| ハウス栽培(無加温)
| トンネル栽培(露地)
↓ 露地栽培

栄養のコントロール
↑ 化成肥料
| 有機肥料
↓ 無肥料

※コントロールする度合いが高いほど経費は増える。

6 適地適作

その土地にあった作物で農業を行うことのメリットは大きい。
1 出荷先の確保
その土地で生産が盛んな作物であれば部会(生産者団体)があるので出荷先は確保されている。
2 情報
生産者が周りに多ければそれだけ情報を得やすい。
3 品質向上
環境に適した作付けをすることで収量、品質ともに向上する。
4 農機具の共有
近隣農家同士で農機具をシェアすることで費用を抑えることができる。

7 作物の選定

作物の選定で考慮すべき10の事項
1 適地適作
2 作業時間
作業時間は作物によって大きく変わる。
機械化しやすい作物であれば設備投資により大幅に減らすことができる。
機械化しにくいものは単価が高いが収益を上げていくには雇用が必須。
3 好み
自分に向いている農作業を知ること。
細かい作業が得意であればトマトなど手のかかる作物が向いている。
4 収益性
単価だけではなく、歩留まり、作業時間、収量のバランスが大切。
5 サイクル
年何回栽培できるか。畑を占領する時間が長いほどハイリスク。
6 加工特性
加工することができる作物は打つ手が広がる。
7 輪作
同じ畑で同じ科の作物を作り続けると連作障害のリスクがある。
豆科の作物は窒素固定する。
とうもろこしは収穫物以外の残渣が多いので収益を上げられる緑肥。
8 需要
需要のある作物は売り先に困らない。
マイナー作物は作るより売ることが課題。
9 ポートフォリオ
単品目栽培はハイリスクハイリターン。
多品目栽培はローリスクローリターン。
10 補助金
麦などの特定の作物は国の補助金がでる。


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