見出し画像

ダメ押しとダメ出しは違う

運ちゃんのダメ押し

タクシーって、なんだか知らないけど、
「目的地についた瞬間」にメーターが上がる。

なぜか「ああもう上がりそう…」
というところの「ちょっと先」で止まる
そんな気がするんですよね。

ある人が
「ほら、タクシーってさ、
 もうそこで止まるってわかってんのに、
 平気でアクセル踏むじゃん。で、
 急ブレーキっぽく止まるでしょ。信号とかも…
 あれってさ、そうするとメーターが
 上がりやすいらしいんだよね。機械的に」

って言ってたんですけど、
これはさすがにデマでしょうね。
そんな高度な機能が備わってるわけはない。

まあ、運ちゃんの意識の中に、
メーターが上がる直前で止まるのはもったいない
という気持ちがないとは言えないですけどね。
人間だから。

特にいつも仕事してりゃ
「そろそろ上がるな」ってのわかるだろうし。

だけどそれも「そういう人もいる」ってレベルで
やっぱり乗ってるボクらの方が、
そう思おうとしてるんだと思いますよ。

偶然にしろ、そういうことがたまたまあって、
一回でもあると、こりゃ、わざとに違いない。
ということは、
メーターにも仕掛けがあるに違いない。…と、
逆算して考えてるんではないかと思います。

…と言いつつ、やっぱりいつも
直前で上がるような気はするんですよねえ…。

ダメは無駄な目

この金額でいいんだけど、もうひと押ししとくか
(正確にはひと踏みだけど)
って気持ちは誰にでもあります。
ダメ押しってやつですね。

これなんで「ダメ」って言うんだろう。
もうこれ以上はダメだと思いつつ押すからか?
と思って調べてみたら、
「駄目」は囲碁の言葉なんですね。

囲碁のことはよくわかりませんが、
どっちの陣地にもならない領域を「駄目」
つまり無駄な目と言ってそれでもまあ
一応取っとくか、というのが駄目押しらしい。

なるほど。そもそも無駄って思ってるのね。
世の中のたいがいのダメ押しは
無駄なんじゃないかな〜と思いつつ押してる。

似た言葉で「ダメ出し」ってのもある。

こっちも元はおんなじ「駄目」だと思うが、
もっとキツい感じがする。英語だとNo Good。
まあこっちの方がよく知ってる「ダメ」ですね。

ダメ出しはポジかネガか

これ、もともと業界用語だと思うけど、
あ、演劇とか映画とかの業界ね。
職場でも聞くよね。いや聞きたくないけど。

ネガティブフィードバックとか言うみたい。
もう響きが黒いです。言い方悪いよ。
ちゃんと説明しすぎ。

そう思うとダメ出しの方が響きはいい。
ポンと出して後引かない感じがする。
演技のダメ出しとか、
「前に進む途中のイチ修正ポイント」だから。
実はポジティブなものなんだよね。
まあその分、数は多そうだけど。

英語に比べて日本語の単語って
それ自体では説明になってないのが多い。
わかんないまま使ってたりする。
理解じゃなく感覚でわかった気になってて
その分キツくなりすぎないのかもしれん。

短いので使い回しができる。
「ダメ」を押したり出したりするみたいに。
なんか相撲みたいだ。

だったら改善することを「ダメ引き」とか
言えばいいのにね。

次回の言葉は「かき立てる」です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?