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中判デジタルカメラ購入記という名の長い長い言い訳2


2023/12/06 諸般の事情で記事タイトルを変更

中判デジタルという選択肢

承前

コンシューマーでほしい製品がなければ、プロ向け製品(この場合中判デジタルを指す)だとどうなんだ?
2014年あたりにSony CMOSが参入するまでCCDばかりだったよな
というかそもそもいま業界どうなってるんだ?
フジとハッセルはミラーレス出したけど、フェーズワンやリーフは???
ということで軽く調べた

業界全体

直近
Hasselblad X1D50c、FUJIFILM GFX50s(いずれも2017発売)によりミラーレス化、中判市場が全体的にコンシューマー寄り(低価格)にシフト。つまりこちら側にもミラーレス可の波は確実に来ています。
デジタルバックはガチプロ・業者しか使わない機材だった印象が強いが、ミラーレス以降所謂ハイアマチュアが買っている・使っているのが散見される。
一方、ミラーレスのリリースができていないPhaseOne(XTなるMFミラーレスはあるが…)は産業用途等にシフト?
CMOSイメージセンサは2014年に゙各社(PENTAX、PhaseOne、Hasselblad、Leaf)がリリース、一歩遅れて2015年にLeicaもリリース。逆に言えばそれまではずっとCCD。

その前
645判 AF一眼レフシステムをベースにデジタル化して対応、という製品が主流。
66判以上のイメージセンサは今のところ存在しないし、ライブビューができるようになったのはごく最近、レンジファインダーの広角レンズはデジタルではいろいろ問題がある、ということでこうなっていたんでしょうね

・Hasselblad(+FUJI)…Hシステムとイマコンを吸収してリリースした自社デジタルバックで囲い込み
・PhaseOne…元々はデジタルバック屋だが、マミヤリーフを吸収してマミヤ645AFをベースにしたXFシステムをメインに展開。バックの供給は各社向けにやっていた
・PENTAX…645D(2010)と645Z(2014)。上二社よりは単体完結性が高いボディでフィールド志向
・Leica…S2(2008)~S3(2018)過去システム関係ない独自システム、45x30の独自サイズ3:2アス比も珍しい

以下、メーカー別に全体的な状況を殴り書きします

PENTAX

44x33サイズのみ
645D…2010/5
645Z…2014/6
単体完結性が高い一眼レフボディでフィールド志向、C/N/Sのライカ判戦略に中判とAPS-Cで対抗を企図も対抗しきれず。
自社のK-1(2016/4)とカニバったのと、他社中判より軽便安価なのが売りのところ、ミラーレスに上を行かれたので止めを刺されたかな、と(憶測です)
645Zが2023/6(?)に生産終了、後が出る気配はなくPENTAX67(1969)から続くPENTAXの中判カメラは終了と思われる

FUJIFILM

44x33サイズのみ
今一番元気な中判メーカー
GFX50s(2017/2)のリリース後、堅調に後続をリリースし続け
ボディ単体が30万円~ レンズキットで50万円を切る価格。デジタルバック全盛期の1/5~1/10ぐらいの価格感で勝負。
一方旧タイプ電池が終売して初期ボディの利用継続性に疑問符。
低価格化≒コンシューマー化、はサポート体制もこうなる、ということか…

Hasselblad

Xシステム 44x33のみ
Hシステム 44x33~49x36.7~53.4x40
ミラーレスのXシステムを2017リリース。ボディのリリースペースはゆるやかだが、X2Dで機能性能的にFUJIFILMに遜色ない域に到達。
お値段も100万円程度とHシステム(200~500万円ぐらい)に比べるとだいぶお求めやすくなりました。
一方、一眼レフHシステムが2023/5に終了、2002年の立ち上げから20年余の歴史に幕を下ろした。
デジタルバック時代は最後までマルチショット(画素を動かして複数回露光して解像度を上げる)をやっていたメーカーでしたが、今のところミラーレスではマルチショット投入なし(X2Dは手ぶれ補正使ってできるようになるんすかね、フジはやってるし)

Leica

Sシステム 45x30のみ
S2(2008)~S3(2018) 
5年新製品が出ていないが近くミラーレス中判を出すとかいう噂がチラホラと…

PhaseOne

XF/XTシステム 44x33~49x36.7~53.4x40
マミヤ645AFベースの一眼レフXFシステムからミラーレスにシフトしていません。
XFシステムは特に終了宣言は出ていませんし、2020年に新型レンズの投入もありましたし、まだ続ける気なのかもしれませんが、価格的にミラーレス2システムに対抗していくのは厳しい気がします。
一応、ミラーレス的な存在も2019年シフトとレボルビング可能なMFシステムXTをリリースしています。ただお値段的にはXFシステムと同じポジションです。レンズが従来シュナイダー銘だったのがローデンシュトックになっていて興味深いですね。
日本代理店(DNPフォトイメージング)との契約が2023/9で終了。日本法人が継承するようだが、今後の供給体制、システム展開などはちょっと不透明か。

何がいくらで買えるんだ?

さて、ということで「実は結構安くなっていて手が届くかもしれんな?」となったわけですが、具体的にどれを狙ってみるのか考える必要があります。
まずミラーレスを買うのは当初の趣旨に反するし、中古30万超えるし、富士のバッテリー供給問題がある。
HシステムやXFシステムが発売当初200~500万ぐらいしていたのを考えると1/10ぐらいの値段で買える可能性がある。(最新機種だとまあ高いけど、1〜2世代前だと)
使ったことはないがどう考えても使いにくい、そもそもクソ重い(645Dで1.4kg、Hシステムは概算2.1kg)ことを鑑みると「飾るカメラ」になる可能性がある。それなら名前で押し出しが効いてかっこいいのがいいなぁ(オイ

バックとバラで買うパターン

  • Mamiya 645AFD系/DF系
    ボディは10万円+
    バックもそのぐらい(ebayの安めならもう少し)
    レンズは古めので5万~最新だともっとずっと高い
    バックはリーフが撮像サイズの割に安くてよさそう

  • Hasselblad 他社デジタルバック対応ボディ
    H1/H2/H4X/H5Xが対象ボディだがほぼ中古市場に存在しない模様…
    レンズは高い

  • Contax 645D
    魅力のあるレンズが多くZeiss銘が使えるのは押しが効く。
    しかし本体もレンズも高いしバックの玉数が少ない
    状態のいいボディは40万↑なのでその時点で無理

そうでないパターン

  • PENTAX 645D
    20万+して中古屋でもオークションでも大差ない、ebayだともう少し高い
    交換レンズは一番入手性が高く安い

  • Hasselblad H3D/H4D
    中古は40万+するが、ebayだと妙に安いセットが存在する(本体+バックで10万そこそこ)レンズは高いが、レンズ込みでも安いものが存在する…

  • Leica S2/S(type6)/S-E
    国内にはほぼ中古の弾がない
    本体は意外と安くてS2が25万そこそこでいけそうだが(ebay)
    レンズが高くて25万~って感じ
    イメージセンサが中判として最小サイズなのもちょっとなぁ…

ebayでやらかしていく

というわけで、ebayでハッセルとマミヤ、ヤフオクで645Dをサーチ
優先はハッセル、本体(+バック)で20切るラインを狙う。その価格ならレンズの値段考慮してもペンタより安上がりの可能性が
できればレンズ付きだとなおいいけど、特に広角寄りのレンズが付いてるとなおよし(高いから)

  • H3DII-39
    発見時300ポンド
    とりあえず10万円までで入札→普通に無理だったが落札は13万程度。Hシステム意外と行ける感触を得る

  • H4D-50 + HCD35-90mm
    換算24-60mmの標準ズーム付き、ヤフオク等で30~40万で売れているので、リセールバリュー残りそう
    発見時650ユーロ
    で、なんのかんのであっさり落札できてしまった…(寝る前にエイヤで入れて起きたら落ちていたので特に面白いこともなく)

発送~着弾(まだ

9/30に落札したんだけど
出品者氏が10/10~11/14に発送するよ~んと書いており(オークション前からそのように書いてあった)まだまだ発送されない模様
レンズと合わせて重量が3.5kgになる(レンズが1.4kgある)あたり、冷静になればなるほど「いらねぇ」という理性の声が強くなってくるんで早く発送してくれねぇかな…

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