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コトラーの競争地位戦略 #12


コトラーの競争地位戦略とは、

マーケットシェアの大小に着目し、競争地位に応じた企業の戦略目標を提示する理論。

企業を、リーダー・チャレンジャー・フォロワー・ニッチャーに4つに類型化。

◯リーダー→最大のマ-ケットシェアを保持するリーディングカンパニー。質と量に強み。ライバルの良いところは全て取り入れる同質化戦略(ライバルの良いところを無くす)を展開。
リクルートが顕著。
(世の中のベンチャー企業がリクルートに真似されない仕組みを作ることが一定の基準になっていたり。)
また、マーケットを拡大させることにも注力。

○チャレンジャー→リーダーを追いかける立場にある業界の2.3番手。リーダーの地位を奪おうと積極的に攻撃。

○フォロワー→コストをかけずに「リーダー」や「チャレンジャー」の戦略に追随しメリットを享受。現在のシェアの維持に注力。

○ニッチャー→限定された市場で独自の立場を築く。


自動車業界を例に挙げると、

・リーダー→「トヨタ」
【同質化戦略】
シェア50%を超える日本の代表企業。

・フォロワー→「ホンダ」「日産」
【差別化】
「ホンダ」は、中小型の技術を活かして若者向けの車種FITs等を開発し、米国へ進出、米国の若者人気の自動車メーカーへ。
「日産」はCFT(Cross Functional Team)により、業務プロセス改革を行い、コスト構造を変革。 また、全機種を日産独自のスタイルへ
モデルチェンジし、需要を喚起、米国においては日本メーカー初となる大型トラック工場をミシシッピー州に作り差別化。
トヨタと比べ、より経営資源を集中、差別化によるリーダー対抗策を採る。
「ホンダのエンジン」、「技術の日産」等、トヨタでは使わない標語も生まれている。

・フォロワー→「マツダ」「三菱」
独自のブランド路線で事業を推進。市場全体で見るとフォロワー。

・ニッチャー→「スズキ」
【小型車】
小型車分野に特化し、商店や女性市場に特化したマーケット戦略。軽自動車シェアでトップへ。
(新車販売台数のホンダ越えがあったが、分かりやすいので。)



重要となるのは、自社の競争優位を把握し、適切な戦略を採ること。

市場には複数の企業が参加し、どの業界においてもシェア率を争う構図。しかし、シェアを獲得出来ていなくても、その企業が事業に失敗するわけでは無い。

つまり、リーダーの真似をすることでは無くて、自社の立ち位置を把握し、それに応じた適切な戦略を打ち出すことが、成功や成長に繋がる。
(リーダーの真似をすることは、リーダーの土俵に乗ることとなり、ヒト・モノ・カネの経営資源で劣る者に勝ち目はない。)

ニッチな分野で、自社が有利に戦えるセグメントを見つけることの方が重要視される。

Ex.ペプシコーラ
ダントツのトップシェアを誇るコカコーラが「いつでもどこでも」のキャッチフレーズで僻地の山間の小さなお店まで商品を届けていたのに対し、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの販売を重視。さらに、コカコーラと直接競合しない自動販売機市場にいち早く着眼。

市場には4つの競争地位があり、どの企業もいずれかに分類される。そして、各競争地位によって採るべき戦略は異なり、アプローチは企業の数だけある。


人間生活においても、自分の立ち位置を理解して、それに応じた適切な行動を取ることは重要。
自分はニッチ?というか変わったことをしていたい欲がある。

基礎能力が弱い分、人と違うことをして目立っていたい。



以上。

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