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木実の名は。(7) 〜 世界樹でカブトムシでバットでラケットなシマトネリコはいまが花盛り

木や草や花や実の名前をさらっと言える人になりたい! そんな昔からの思いを急に達成したくなったのでシリーズ化しました。きっかけはこちら。ログはこちら


今日は、ちょうど今の時季に白い花をつけているこの木。

ラン周回コースに4〜5本はいるんだよね。

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アップにすると、小さい花が多数ついてひとつの大きな花に見えるのがわかる。

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もっとアップにすると、こんな感じ。

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こういう「花の集団」を「花序」と言うらしい。今回初めて知った。

花序(かじょ)とは枝上における花の配列状態のことである。チューリップのように茎の先端(茎頂)に単独で花をつけるもの(こうしたものを単頂花序という)もあるが、ヒマワリやアジサイのように花が集団で咲くものもある。このような花の集団を花序という。花の配置、軸の長短、花柄の有無、比率等により、いくつかの基本形態がある。


なんかランしながら「白い花をモコモコ咲かせた木がいるなぁ」とは思っていた。

遠くからでもよく目立ち、走りながら「なんだろう」と眺めていた。

なかなか美しい。

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で、葉っぱを見てみる。
落ちている葉っぱがなかったのでできるだけ接写を。

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不分裂葉に見えるけど、単葉ではなく複葉だ。
羽状複葉ってヤツかな。

この(↑)サイトだと、「一回奇数羽状複葉」になるけど、まぁ羽状複葉でいいや。

で、全縁対生
縁はなめらか。葉脈もきれいでしゅっとしてる。
触った感じとてもしっかりしているので常緑樹かな。
シンメトリーできれいな葉っぱだ。


では、「PictureThis」で撮ってみる。

↓なぜか場所が「Kawasaki Japan」と表示されるけど、川崎ではありません。誤表示。

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シマトネリコ・・・。

モクセイ科ということは、キンモクセイとかギンモクセイの仲間ね。


シマトネリコねえ。
トルネコは超お馴染みなんだけど、トネリコか。初耳だ。

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でも!

ドラクエを思い出したのは偶然だけど、実はトネリコ、実にRPG系だった。

ゲームでお馴染みの「世界樹(ユグドラシル)」って、トネリコらしい!

ユグドラシルは、北欧神話に登場する1本の架空の木。ユッグドラシル、イグドラシルとも表記する。

世界を体現する巨大な木であり、アースガルズ、ミズガルズ、ヨトゥンヘイム、ヘルヘイムなどの九つの世界を内包する存在とされる。そのような本質を捉えて英語では "World tree"、日本語では、世界樹(せかいじゅ)、宇宙樹(うちゅうじゅ)と呼ばれる。

ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」の「神々の黄昏 (楽劇)」の冒頭「ワルキューレの岩」で第一のノルン(運命の女神)が「一人の大胆な神が水を飲みに泉にやって来て 永遠の叡智を得た代償に片方の目を差し出しました そして世界樹のトネリコの木から枝を一本折り その枝から槍の柄を作りました 長い年月とともに その枝の傷は 森のような大樹を弱らせました 葉が黄ばんで落ち 木はついに枯れてしまいました」と歌う。


ついでに調べていくと、トネリコはギリシャ神話にも登場する。

メリアスは、ギリシア神話に登場するトネリコの木の精霊であるニュムペーである。

クロノスがウーラノスの男性器を切り取った際、そこからこぼれた血より生まれた。槍は血まみれになるため、その柄をトネリコで作るのはこの神話に由来する


へー、なんか神話な木なんだなぁ。

ちなみに、日本名のトネリコの語源は、この木の枝につくカイガラムシが分泌する蝋(ろう)を、動きが悪くなった敷居に塗って滑りを良くすることから「戸に塗る木」と言われていたのが変化したんだって。

トニヌルキ。トニヌルキ。トニネルキ。トネルキ。トネルキ。トネルコ。

ちょい無理あるw


このトネリコ属の木である「シマトネリコ」。

Wikipediaを見ると、

シマトネリコ (Fraxinus griffithii) はモクセイ科の植物の一種。別名タイワンシオジ。

日本では沖縄県に、また中国、台湾、フィリピンからインドに分布する常緑高木または半常緑高木。雌雄別株、花期は5~6月頃で大きな花序に小さい花を多数つける。

庭木、公園木、鉢植にされるが、亜熱帯の植物であるため関東以南でないと露地での越冬は困難である。和風・洋風どちらの家にも似合うために雑木として近年頻繁に使用されるようになった。低温以外には気を使う必要が無く、病害虫も少なく強健であるが成長すると10mを越す高木となる。
カブトムシが集まる木としても知られるが、シマトネリコを育成する業者からは、カブトムシによる食害が報告されている。他には主に8月頃、ハマキムシ、シマケンモンの糞被害がある。

熱帯地方では家具材として使われる。


おお、なんと、カブトムシが集まる木なんだ!


しかも調べていくと、もっとわかった。

野球のバットやテニスのラケットの材料になることもあるらしい!


すげーぞ、シマトネリコ!

世界樹で、カブトムシで、バットで、ラケットなんだ!



まぁトネリコとシマトネリコを一緒に語っちゃっているけどw、それにしても身近にこんな木があったんだなぁ。。。

今度は枝(槍の柄にしたりバットにしたりするくらい強いんだよね)もちゃんと見てみよっと。


ということで、マップに記入。

シマトネリコ、全部で5カ所にいた。
もっといるかもしれない。

(ケヤキやハナミズキなど、他にも見つけてなにげに増えてます)

スクリーンショット 2020-06-26 11.55.49


また、お馴染みさんが増えた!

うれしいな、走っていく途中にお馴染みさんが増えると、ランが急に楽になるんだよね(最近実感している)。


ということで、また。




古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。