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木実の名は。(10) 〜 トウネズミモチっていい香りなんだけど要注意外来生物らしい

木や草や花や実の名前をさらっと言える人になりたい! そんな昔からの思いを急に達成したくなったのでシリーズ化しました。きっかけはこちら。ログはこちら


6月初旬くらいから、ずっとシマトネリコの花に魅せられていた。


またいい位置にいるんだな、こいつが。
ランしていると、いいタイミングでふわって現れる。

でも、ラン・コースに似たような花がもうひとつあって、これはシマトネリコと違っていい香りを周りに漂わせている。

これ、なんだろう。

たとえば、この写真。
(電線が多くて醜いなぁ。。。)

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わかりにくいけど、右がケヤキで、真ん中(アンテナ越し)がその白い花の木。左手前はシマトリネコ(花はついていない若木)。

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ちょっとアップにしてみると、こんな感じ。

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葉っぱはシマトネリコと違うんだけど、花の感じは似てるよね。

もうちょっとアップが撮りたくて、周りの人がいなくなった瞬間に、塀に寄ってパチリ。(見た目が強面のオッサンなので、塀越しに撮っていると泥棒の下見に思われそうで緊張するw)

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きれいな花だよなぁ・・・。
そして、道には花が散っていた。
前の日の雨で汚れているけど、いつもは道が真っ白だ。

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さて、葉っぱを調べてみよう。

不分裂葉で、全縁。
縁はぎざついてもなく波打ってもいない。
生え方は対生。

んー、なんつうか、とっても普通な葉っぱだ。

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葉っぱを「PictureThis」で撮ってみる。

なになに?
トウネズミモチ?
トウ・ネズミ・モチ?

あぁモクセイ科かぁ。
香りは確かにそっち方向。

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本『葉で見わける樹木』には「葉っぱがモチノキに似たのっぺりとした平凡な葉だが、この形で対生する木はほとんどないので意外に簡単に見わけられる」と書いてある。

いやー、まだ互生・対生の見わけがパッとはできないな・・・。
そのうち出来るようになるのかな・・・。


というか、ラン周回コースに「モチノキ」がない。
あるのかもしれないけど、まだ見わけられていない。

だから葉っぱを比べられないな・・・。

モチノキ、ある理由から、見つけたいんだけどな・・・。


ネット上で「トウネズミモチ」や「ネズミモチ」を調べてみる。

果実がなるらしいのだけど、これが小さな黒い粒で「ネズミの糞」に似ていることから「ネズミ」とつき、葉っぱが「モチノキ」に似ているから「モチ」とついた、とか。

で、「ネズミモチ」は日本在来種だけれど、これは中国原産だから「唐(トウ)」なわけですね。

トウネズミモチ = 唐出身の、ネズミの糞に似た果実をつける、葉っぱがモチに似た木。


いや、ちょっと可哀想な名前だなぁ。
パッチもんみたいな理由やんか。。。


もっと調べていくと、こうも出てた。

公害に強いことから、公園緑化樹などに利用される。
よく目にする生け垣の利用は、国産の近縁種ネズミモチが殆どである。

近年、鳥に依る糞の被害も拡大し、問題視されている。
急速に日本各地に広がりだしているため、侵略的外来樹木としても注意が必要である(要注意外来生物)。


んー、これまた可哀想。

公害に強いからと持てはやされた挙げ句、いまでは「侵略的外来樹木(要注意外来生物)」とか言われてる・・・。

なんだろう、なんか判官贔屓的に、トウネズミモチを好きになったぞ。


ではマップに入れていく。

周回コースで2カ所にいた。
下の矢印が、写真の、花盛りのトウネズミモチ。
上の矢印のはほんの少し花がついていた。まぁ花がついてないと見わけにくい木だからなぁ。

スクリーンショット 2020-07-06 17.08.31


ということで、今回はトウネズミモチを「お馴染みさん」認定。

毎朝挨拶しているうちに、葉っぱも見わけられるようになるんじゃないかな。


まだまだ「木実の名は。」の旅は、続く。



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さとなお(佐藤尚之)
古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。