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プチ炎上しても落ちこまないためのイメージトレーニング


1995年から24年も個人サイトをやり、その間15年くらいは毎日更新してきた。ツイッターもフェイスブックも初期からやってきたし、万単位のフォロワーも持っている。

そのわりには比較的「強烈な批判」や「誹謗中傷」、そしていわゆる「炎上」も少ない方だと思う。

まぁネットのキャリアが長い分、自然とリスク回避が上手になった、という経験値もあるとは思う。あんまり過激なことをネットに発信しなくなったしね。

それでもたまに激烈にイヤ〜なコメントとかをもらうことがある。
そして「プチ炎上」もたまーに起こる。
そういうときは、やはりやりきれない気持ちになる。


もちろん、不特定多数を相手に文章や思いを発表しているんだから、批判や非難、誤解や誹謗中傷もある程度は仕方がない。

世の中には自分と価値観が違う人がたくさんいるわけで、だからこそ人生は面白いわけで(みんなが同じ価値観な社会なんて面白くもなんともない)。

だから、しっかり受け止めるしかない。

こちらを成長させてくれたり、気づきを与えてくれる批判もちゃんとあり、それらは本当にありがたい。こちらの過ちを教えてくれたり、一方的だった見方を矯正してくれたりもしてくれる。本当にありがたい。

でも、あまりに筋違い・的外れな批判も来る。
思い込みで非難したり、イチャモンに近かったり、悪意丸出しだったり。

伝わる文章が書けなかったこちらが悪い、とかいう以前の問題。

そういうのに触れると傷つくし、落ち込むし、たまには寝込む。
更新意欲はなくなるし、生きていくのもイヤになる。


で、毎回そんなことになっていたら身が持たないので、一応処方箋をふたつ持ってやってきた。イメージトレーニングみたいなものである。

ひとつは「昔の中学のクラスを思い浮かべること」だ。

あのころのクラスの情景を頭に思い浮かべる。
そして「まぁどうやってもわかりあえないヤツって、クラスに数人はいたよなー」ということを思い出すのである。

たとえば40人のクラスなら、2〜4人は(ボクから見て)「絶対わかりあえそうもないヤツ」がいた(あちらからみたらこっちが変なヤツなのだろうけど)。

いましたよね?

その比率でいうと(たとえば2人/40人とするなら)、1万のアクセスがあったら500人、10万のアクセスがあったら5000人は「絶対にわかりあえそうもないヤツ」がいるのである。

その、たとえば500人の「絶対わかりあえそうもないヤツ」の中の数人〜数十人が、的外れな書き込みをしてくるのは仕方ないことなのだ。

だって、わかりあえないんだもの。
絶対わかりあえそうもないヤツがそのくらいは必ずいるんだもの。

回避不能なのだ。


ふたつめの処方箋は「渋谷のスクランブル交差点の雑踏を思い浮かべてみること」だ。

そう、渋谷のスクランブル交差点のあの雑踏。
あの雑踏を頭に思い浮かべ、サイバー空間を重ね合わせてみる。

それはもう、いろんな人がいる。

「昔の中学のクラス」と違うのは、厨坊もいれば老人もいること。人格者もいれば犯罪者もいること。常識人もいれば変態もいること。学者もいれば無知な人もいること。ウキウキ気分の人もいれば暴力的な気分の人もいること。

そう、雑多な年齢層と、雑多な経験値と、雑多な価値観が入り交じっているのが「渋谷のスクランブル交差点の雑踏」だ。

そういう人たちで溢れているのがサイバー空間なのだ、と具体的にイメージする

そして、その渦の中に、ボクは自分の投稿を投じるわけだ。

・・・そりゃ、いろんな反応で溢れもするだろう。
的外れな批判や非難、誹謗中傷も起こるだろう。


というか、ボクは渋谷の中高に通っていたので、ティーンの頃、あのスクランブル交差点をリアルに毎日のように横切っていた(大盛堂っていう本屋に通っててね)。

あの時代、ボクは、多くの人が過去にそうだったように、立派な「厨坊」だった。

超狭い価値観でいきがって生きていた。
当時のボクみたいなあんなしょーもないガキが、超年上のオッサンが放った投稿にたまたま触れてしまったわけである。

そりゃ「コイツむかつく!」「なんだ偉そうに!」と、狭い価値観と悪意で、挨拶も礼儀もなく、ぶっ放すに決まってる。

そのことをイメージする。
そのことをリアルにイメトレする。

そうすると、誹謗中傷で傷ついた心が、「まぁ仕方ないことだよね」と、少なくとも理性では納得できるようになる。

だってボクは、わざわざあのスクランブル交差点に投稿したのだから。


「昔の中学のクラス」。そして「渋谷のスクランブル交差点の雑踏」


プチ炎上したら、もしくは批判や誤解や非難や誹謗中傷を受けたら、すぐにこのふたつのどちらかをイメージする。

批判や誤解程度なら、「昔の中学のクラス」を思い浮かべる。
的外れな非難や誹謗中傷、イチャモンの類いなら、「渋谷のスクランブル交差点の雑踏」を思い浮かべる。

これ、意外といいクスリになりますよ。

いま、あなたがネット上の反応に苦しんでいたりするなら、ちょっと試してみるといいかもしれません。



古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。