【今日の読書旅】
数学する身体
森田真生 著 新潮文庫 2018年
「数学」=「紙の上で答えを得ていく行為」
と捉えがちだけれど、
本書では、「数学」=「どう生きるか?」
まで発展する。
著者は、
「数学する身体」を
「数学とは何か、数学にとって身体とは何か
をゼロから考え直していく旅」
と表現している。
❶[3セレクト]
①数学とは
人間が1から数を数える。原点から距離を測る。
仮定から推論をする。
ひとたび起点を決めたなら、そこから確実に歩みを進めていくのが数学。はじまりの知れない世界に抱かれた身体が、さしあたりどこかを始点として歩む。あてのない世界の中で生まれて亡びる身体が、正確に、間違いのない推論を重ねて、数学世界を構築していく。
起源にまで遡って見れば、数学は端から身体を超えて行こうとする行為だった。数学はいつでも「数学する身体」とともにある。
②人工物としての”数”
身体が経験する世界は、連続的で曖昧。
1億3000万人がいると言ったり、111本のマッチ棒があると言ったりするのは、私たちが数を用いることができるから出会って、数を媒介しない経験は、もっとずっと漠然としている。
私たちが個数の差異を厳密に把握できるのは、数の助けを借りているから出会って、生来人間にその能力が備わっているわけではない。
”数”は、人間の認知能力を補完し、延長するために生み出された道具。
③心と機械
そもそも物理学が描くように、人間もまた自然法則に従う1つの「機械」に過ぎないのだとしたら、そうしてそこに自由な意思を持つ「魂」が宿るのか。
意志や魂という概念を、どうすれば物理的世界の科学的な記述と調和させることができるのか。
心の世界と物の世界の折り合いは、いかにして付けられるのか。アラン・チューリングは、計算や論理についての原理的な考察によって、「機械」の方から「心」の方へ迫る道筋を開いていき、この手がかりを見出した。
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