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いつも見かけるあの人は

あなたには、いつも見かける、知らない通りすがりの人はいないだろうか?
何故か、見かける知らない人。
時間帯も違うのに、通る道も違うのに、
何故か見かけるあの人。

そんな「あの人」が何故か、私にはいる。

さすがに、同じ地域は内で、見かけるのだが、
毎日同じ時間ならば、合点がいくが、
いつも違う時間、違う道で
何故かいつも見かける「あの人」

知らない通りすがりの人から、
あの人に変わり、
だんだん、だんだん、
何をしている人なのか?
何故もこんなにも会うのだろうか?
疑問が湧いてくる。

「あの人」の何がこんなに気になるの?
「あの人」の気になる理由は、どんな意味を持つのだろうか?
「あの人」は一体。

「あの人」は何をしている人なの?

今日も、「あの人」を見つけた。
私の事など、目もくれず、ただただ、
スタスタと歩いて行く。
あの人。

実は、みんなにも見えているんじゃないだろうか?
そう、「あの人」が、
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駅へと続く道。
私にとってのいつもの道である。
「あの人」は、非常に細身で、髪長で、
いつもチェックの服を着ている。
これ、本当。
スタスタスタスタと、仕事へ向かうのだろう。
「さっさと歩いている」、この表現が1番正しかろう。
私より、年上だろう。50代か60代?
早朝でも会うから、清掃員?
いつもの勤め先へ向かう?
非常に細身だから、目に止まったのだろう。
ただ、それだけの朝だった。

それから、どうだろう、
毎日会う様になり、
そうね、いつもの道だから、
いつもの通勤路だから、会うのだろう。
それくらいに思っていた。

でも、夕方にも会った。
そうか、仕事帰りか。
それくらいに思っていたら、
駅でも会った。
そうか、同じ最寄駅だろう。
それくらいに思っていたら、

全然違う道でも会った。
全然違う時間帯でも会った。
週末でも会った。
雨でも会った。
横道でも会った。

でも、あの人は、下ばかり向いているので、
私になんて、気づいていない。
あの人は。

細身のあの人は、何をしている人だろう。
夕方歩いていたのだから、
早朝、逆方向から歩いて来るのだから、
きっと近所には住んでいない。
あの人は。

あなたにも、あの人は居ませんか?
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細身の「あの人」は最近見かけなくなった。
最近の私の「あの人」は、
長髪白髪短パンで、近所をふらふらしている、あやしい「おじさん」だ。

ある時は、物陰の壁に向かったまま、動かないもんだから、
立ちションでもしているのかと思って見てたら、
壁の奥から、猫が出て来た。
どうやら、猫をあやしていたらしい。
猫好きか。。。

猫好きと言えば、
昔、一緒に仕事したA氏に似ている
A氏も猫が好きだった。

あやしい「おじさん」は何となく、いつもニコニコしているみたいに、
ひょうひょうとしている。
ひょうひょうと、自転車を漕いて、
今日は、車道の真ん中で、車間をひょうひょうと漕いて行った。
周りには、おかまいなしだ。

そのうち、猫を見つけて、撫でにでも行くのだろう。
A氏は、数年前に亡くなってしまったが、
「おじさん」を見かけると、つい、A氏を思い出す。
「似てねーよ。バカだなぁ」と鼻で笑って歩いて行きそうな。
A氏はあの世でも、元気だろうか。
あなたにも「あの人」いるのでしょう?本当は。

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