春宵
短歌研究の小池光研究がたのしい。小池光のエッセイは読むのがたのしいが、短歌は自力ではたのしむ所まで辿り着けていなかった。それが今回、複数の評者の小池光短歌の読みをよんで、ちょっと手がかりが掴めそうだ。
小池光の短歌は、ぱっと読んで意味が分かるというより、じわじわ沁み込んで、いつしかクセになる味わいがある。
山下翔の「ビリヤードをやらせる店」の「やらせる」という言葉づかいに、小池光の文体の影響を感じた。味がある。
春宵一刻値千金という漢詩があるらしい。春の宵は千金に値するほど、すてきだというような意味。