雨との境目
学生時代に琵琶湖へ遊びに行き、友人とボートに乗っていると、遠くに雨を降らせている真っ黒い大きな雲が近いてくるのが見えた。
雨との境目があるなんて思っても考えてもみた事がなかったし、なにより雨を降らせている雲を見るのは初めてで、真っ黒な雨雲と雨の塊が移動してくるのを見ながら軽く感動してテンションが上がってきた。
キャーーーーーっ、と内心楽しみつつ、慌てて岸へ戻ろうとしたけれど、思っていたよりも雨あしは速く、あっという間にどしゃぶりの中に巻き込まれた。
水着でもなかったし、着替えも持ってきていなかったので、洋服が乾ききっていない湿ったままでの帰りの電車は、なんともしっとりして気持ちが悪かったけれど、
きちゃうよ、きちゃうよ。
いそげ、いそげ。はやくーーーっ!
ひゃーーーーーーーー追いつかれたー。
っていう、雨雲との鬼ごっこは、私の暗黒時代だった学生生活の中での、
数少ない楽しかった思い出のひとつ。
先日の十和田湖でも同じように雨雲&雨に追いかけられ、また今日の台風の雨を見ていたら、そんな事を思い出しました。
どなたも台風の被害がありませんように・・・。
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