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それぞれの役割

8月の終わりに指を切った。

パン切包丁はとてもキレがよくて怖いから、なるべく使わないようにしているし、使う時はとてもとても気を付けているのにも関わらず、左手中指をグサッといった。

そして、先週と先日、また指を切った。

先週は、缶詰のふちですぅーっと、先日は包丁でドスンと。

缶詰のふち、これもいつもとても気を付けていていたのに、すぅーっとやってしまった。
やられたことはないけど、刺客にすれ違いざま気づいたら切られてたという程、すぅーっと切った。今度は右手の薬指だ。

で、先日は缶詰の5日後。

この時は、栗の皮をむくのに鬼皮に包丁をあてて割ろうとした時に包丁が滑ってぶさっと右手中指を切った。
やる前から、そうなったら恐ろしいから、かなりかなりかーなーり気を付けてたのにやってしまった。しくしくしく。 



とまぁ、何十年かぶり指を切ったのだけど(しかも1か月半の間に3度も!)、ケガ後に思った事があったのでそれを少し。←全然大した話ではないです





2度目のケガ後、いつもの家事をしていて、意外と薬指が重要な役割を果たしていたのだということを知った。

例えば雑巾を絞る時や床を拭く時に、薬指には思ってた以上にぐっと力が入っており、意外にも薬指は最後の砦っぽく抑えてるし、縁の下の力持ちみたいに支えてくれていたのだった。
いなくなった時に初めて大切さ気づく、じゃないけど、使えなくなって初めてその意外な働きを知った。今頃?ではあるのだけど。

小指は結構薬指と一心同体な感じで寄り添っているから、薬指が使えないと当然小指も使いづらく、実質中指まででしか使い物にならない。
ぞうきんを絞るにも親指、人差し指、中指の3本指では絞りにくいし、床を拭くにも、5本の指、手全体の面積ではなく3本指と小指側が浮いてしまっている手の平とで拭くから、動きもちまちまと小さく、床にぞうきんをおさえつけられる範囲も狭くて、いつもより時間がかかってしまった。


そして3度目のケガ後、薬指と比べて中指を痛めている今はどうかというと、思ったよりも作業はしやすい気がする。
中指は使わないように触らないようにと中指を伸ばせば(立てれば)、意外と他の指から外しやすく、真ん中抜け状態の残り4本でもバランスよく手が使える。
拭き掃除だって、(壁などに当たるのだけは気を付けて)中指を浮かすだけだから、手が全体的に使えて拭ける範囲も広い。

存在感からしたら中指が使えない方が困りそうだったけど、意外にも薬指の方が使えないと困った、というのは今回の発見だった。
(まぁ、指をけがするのなんて凄く久しぶりだからすっかり忘れてたのかもしれないが)


当たり前のように何も考えずに手を指を使っていたけど、薬指があって助かった。
役割はちゃんとあるんだなぁ。

と思ったら、ちょっと肩の力が抜けたというか、ここのところモヤモヤとしていたものが晴れてきました。

みんなちゃんと役割があるのだよ。
もし、役割なんかないよ、と思えちゃったら、今は役割がないのが役割なんだと思えばいいんだよ。
ただそこに存在してくれているという大事な役割。




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