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根津の本屋で本を買おうとすると必然的に町ぶらになってしまう話(小商い系書店の現状報告とか)

昨日SNS上の書籍紹介で見かけた本を買いに根津に来た。本の購入は投票行動と誰かが言っていたが、私も同感なので紹介者の本屋を訪ねるためだ。谷根千の街並みは歩くだけで「町ぶら気分」になってしまう。

第一町猫発見。いい画を撮るため、ギリギリまで近づく。「ジリジリ、ジー、ジリジリ、あっ」ほんの1秒近づき過ぎた。柵越しの警戒した猫しか撮れんかった。

瀧浪さん家は植木、植木鉢持ち帰り自由。

旧井戸跡も転がっている。

休業のフォントもどこか愛らしい。

そして、全力で走りたくなる坂発見。(絶対走らないけど ^ ^)

「三浦坂」岡山県三千石の藩主、三浦氏の屋敷が近くにあったそうだ。

「鳥のいるカフェ」も5/6まで自主休業。鳥のエサとか、大変そうです。店頭で手作りの布マスクやクッキーを売ってました。

そして着いたのが「ひるねこブックス」
佐藤「すいません、ファシズムの本ありますか?」
小張(ヤバい奴来た!いや違う、そう言えばSNSでそんな本紹介したか)「あっ、この新刊ですね」
佐藤「そうそう、それ下さい、あっ学芸みらい社の佐藤です」
小張「あっどうも、以前お会いしましたよね」
佐藤「はい、以前のトークイベントで。ちょっと疲れたので座ってもいいですか?」良しと言ってないのにカウンターの席に座る。「コーヒーとか無いんですか?」
小張「いや元々コーヒーとかはやってなくて、オープン当時はビールとかも出してたんですけどね」
佐藤「そうですか」(佐藤一息つく)
「(この騒動で)どうですか、お店の方は?」

小張「客足は減ったんですけどね、その分、WEBでの注文をかなり頂いてて、それでトントンくらいですかね」
佐藤「お籠り需要ですね」
小張「ただ、配送の手配が結構手間で追いつかなかったり、配送だと新刊が中心で粗利が低かったりで大変です。」
佐藤「そうですかー、お手を休めずに続けて下さい」(佐藤、徐に店内と、主に古本の品揃えを見始める)


佐藤「仕入れは直ですか?」
小張「基本は子どもの文化普及協会と八木書店が中心です。直のところもあります」
佐藤、棚を見て「亜紀書房とかはどうですか?私、元亜紀書房ですが」
小張「そうでしたね、亜紀書房さん売れてますよ。」
佐藤「フェミ系ですか?」
小張「それも売れてますが、森さんの」
佐藤(あっそうか、Aさんか)「そうでしたね、森さんの本出してましたもんね」
小張「今日そう言えば荷物が」
佐藤「まぁ、画ぐらい押さえてやりますか」

そうこうしている間も、ご近所の千切り絵作家さんが「北欧の本ありますか?」と訪ねてきたり、固定のお客さんがいる様子。
地元に愛されているであろう書店の強みか。

(書きやすいという触れ込みの手帳に落書き)

佐藤「なるほど、そうか、そもそも小さく回しているから(特定の顧客とプラスアルファ、展示で足を運ぶお客さん等)非常時でもそれ程、大打撃受けない感じですか?」
小張「そうですねー」
佐藤「今、大型の本店クラスが自主休業に入ってしまって、それってどれくらいの損害が出るのかと。延長だってあり得ますからね。版元としても切実です」
イメージ的に児童書や実用かと思ったら、時代的なフェミ系の本や、人文系の古本もソコソコあった。(私の腰の調子を鑑み2冊諦めた)
佐藤「コレ下さい」
小張「ありがとうございます」

ちなみに「ひるねこブックス」は明日(4/25)から一応ご時世柄、一週間程お店を閉めるそうです。
小張「その間に溜まった配送作業などをします」
佐藤「まぁ、お互いなんとか乗り切りましょう!では👋」

ふと「三浦坂」を登りたいと思ったのたが「だんだん」経由で日暮里から帰ろうと思っていたので、方向的には違うようで、それはまたの機会に。

道途中の「岡倉天心記念公園」で撮影した購入本。

最後の「夕焼けだんだん」の上からの景色は、自分的にはかなり解像度の強い画が撮れたと思った。

今は色んな書店情報を集めるのが仕事だ
と思いながら「町ぶら」も楽しむ営業
佐藤学

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