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16億6,800万の公共事業に対して、今自分にできること

私が住む熊本県上天草市は人口約25,000人。今総額16億6,800万円(当初の15億からさらに増額)かけて、新大矢野図書館(研修室、歴史資料室も含めた複合施設)が建設されようとしている。

今回の9月議会で予算が計上され、22日に採決がなされる。

財政は令和3年度から赤字となり、令和6年度には財政調整基金(自由に使うことができるお金。貯金)が0円となる(※広報『上天草』2020年11月号掲載及び以下URL)

私たち市民グループは、「コロナや想定外の災害が起きる昨今、巨額な費用をかけることを考え直してほしい」と再考を求め、5月を中心に署名活動を行い、市長宛てに提出し、最終的には5357筆が集まった。また、議会に対して再び再考を求める請願書を8月に提出した。

市は「子ども達の未来のため」と主張しているが、令和3年度の教育費は10%カットされた(9/15開催の本会議での塩田議員による一般質問より)。

図書館(複合施設)を建設することで、運営費と国への返済額(15年計画)は毎年約1億2000万円(9/15開催の本会議での塩田議員による一般質問より)。

塩田議員の一般質問はこちら。

議会で建設することは通ったから、すでに設計図もできているから、再考を求めても無理なんじゃないかと思っていた。市役所職員からもそう聴いていた。

しかし、このまま何もしないままでは、一生後悔するという氣持ちが湧き上がってきて、議員さんにきいてみると、「建てること自体は採決されたが、建設費の予算はこれから。だからまだ決定ではない」と確認がとれた。そこから賛同してくれる人たちみんなで、署名活動を行った。

隣の天草市は、新庁舎の設計図が出来上がった段階で、建設費が大きすぎるとの理由でやり直しをしたと聴いた。

私はこれまで投票は欠かしたことはなかったが、積極的に政治に関わることはなかった。しかし、今回の図書館を含めた複合施設建設をきっかけに、政治にとても興味がわいた。

と同時に、これまでは、「自分達のことなのに、人任せ」だったと反省した。

明日9/16は13時から「将来の上天草市の財政状況と図書館建設について」、一般質問がある。

議会の動画はYouTubeでも公開される。

私は物心ついた頃から本が大好きで、小学生の頃は多い時で年間150冊くらい読んでいた。司書の資格も取得しているほど。

だけど、厳しい財政状況、コロナがいつ収束するかわからない、想定外の災害が起きるといった状況の中で、年間予算約178億(令和3年6月公表)の市が総額約16億6000万もかけて、いわゆる「箱物」をつくるのはやめてほしい。

今の状況に合わせて柔軟に対応する必要があるのではないか。

ちなみに、熊本市は、新型コロナに対応するため、本庁舎建て替えを白紙に戻している(西日本新聞2021/2/13


廃校を活用したり、図書館の積み立て基金の範囲で検討してほしい。


図書館(複合施設)を作ったことにより、今まで受けていたサービスが受けられなくなること、利用料が高くなること、必要な予算がカットされ、住み辛い町になっていくことを懸念している。


上天草市議会の採決結果がどうなるかは、わからない。

だけど、今自分にできることをやる。

地元、上天草市が大好きな自分のために。

上天草市に住んでいる、将来住みたいと思ってくれている人たちのために。

【補足】
上天草市と同じくらいの人口約29,000人の大分・杵築市の財政危機の記事。塩田議員が一般質問で、上天草市と同じく合併特例債を使って図書館を建設した杵築市の状況と西日本新聞掲載の話をされていたので、検索して出てきた記事。


P.S. 書きたいけど、色々考えて、でもなーって思って、なかなか書けずにいた。色々というのは、公のことに対して自分の意見を述べることへの怖さだったり、影の部分を書くことだったり、記事の質がどうなんだろうっていう自信のなさだったり。でもね、様々な角度から考えて、わたしはどうしても納得がいかなくて。今起きていることを、記録しておきたかったんだ。

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