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酵素と夫婦関係

昨年の夏のこと。奄美の伝統発酵食品「ミキ」のワークショップを開催。講師は、陽だまり堂の斉藤達也さん。

ミキランチを作るために、改めてミキのことを調べていた。

ミキはサツマイモとご飯だけでつくる発酵食品。甘酒の次にくる?なんていわれていた(る?)。サツマイモの酵素(βアミラーゼ)が、デンプンを分解して、マルトース(麦芽糖)にしていく。そこに乳酸菌が働き、ほんのり甘くてほんのり酸味がある「ミキ」ができる。

酵素とは、「ハサミ」のような役割をしていて、大きなものを小さくしてくれる。

βアミラーゼとは、ブドウ糖が連なったデンプンを、2つずつ端っこからチョキチョキして、デンプンをマルトースにしていく酵素。ゆっくり丁寧に端っこから切っていく。人間で言ったら「A型」。

一方、αアミラーゼというのもある。αアミラーゼは、デンプンがあったら「えいやぁっ!」っとジョッキジョキ切っていく。ブドウ糖になったりマルトースになったり、もっと大きい状態に切ったり。人間で言ったら「B型」。

私の旦那さんは、αアミラーゼタイプだな、と思った。バーーーっと思いついたことを行動に移す。洗い物もジャジャジャっ!と済ませる(すみっこに汚れが残ってる・・・)。まーでも、何か案件ができた時、大枠をジャジャっと切って、得意な人に振る能力に長けているとも言える。(ちなみに彼はA型だけど、Bの血も入ってる。)

その人の得意分野、できることをよく見ている。長所を生かせる人。「僕はドラマーだから」は彼の口癖。ドラマーは、ボーカルやギタリストなどをいかに躍らせて輝かせることが本質的な役割らしい。

私はβアミラーゼタイプ。なんだかんだでチマチマやってる。コツコツタイプではないんだけどね。全体を見るよりも、目の前の細かいことが気になる。「なんでこんなんやってんだろ?」って思う時もある(笑)。

どちらも、デンプンを分解するには必要なんだよね。チマチマやってたらすっごく時間がかかるし、ブワァァァッって雑多にやっていたら、私たちが吸収できる大きさの栄養素にならない。性格・得意が違うだけ。お互いの得意分野を尊重して、協力していくことが大切。

菌の働きをみていると、人間は学ぶべきことが多いなぁと思うけど、酵素に教えられたのは初めてだった。

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