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お金という集団催眠

「お金の一番の問題は、腐らないこと」。以前取材させていただいた、大阪のJun Amantoさんから聞いた言葉だ。

腐らないから、溜め込む。循環させなくてもよくなる。

りんごは、早く食べないと腐ってしまう。だから、さっさと食べるか、誰かにあげる。悪くしちゃったらもったいない。
お金も、生鮮食品のような感覚で扱ったら、何か大きく概念が変わる気がした。

学生時代、国際経済学の授業で、「お金というのは、利用者がその価値があると信じ合っているだけだ」ということを言う先生がいた。
つまり、「一万円の紙切れを、一万円の価値があると全員が信じ込んでいる」だけ。

例えば、私はある土鍋を1万円で買いたいと思う。その土鍋に1万円以上の価値を見出しているから。でも、「なんで土鍋に1万円も払うの???」という人もいる。

土鍋=1万円の価値(私)
土鍋=1000円の価値(Aさん)

でも、

1万円札=1万円の価値(私)
1万円札=1万円の価値(Aさん)

そもそも、価値を決めるのは何か?というと、「主観」でしかないように思う。「私はこう思う」が、価値を決める。

「僕もこう思う」「ワシもそう思う」…と、みんなが同じように思っている、信じて疑わない、「集団の主観」が唯一成り立っているのが「お金という"モノ"」。

1万円札が1万円の価値があるという、科学的根拠を述べられる人は、たぶん、いない。

もはや、集団催眠(笑)。


金貨が貨幣になり、紙幣になり、クレジットカードになり、電子マネーになり、ポイントになり、仮想通貨になり、●●PAYになり、「お金っぽいモノ」が溢れる現代。

いずれも共通しているのは、「腐らずに溜め込める」こと(ポイントは有効期間あるものが多いけど)と、「いかに少なく払って多く受け取るか」ということ。

でも、先日、「商品そのものの価格以上にお金を払って、心を上乗せして応援する。認証マークではなく、フェアトレードという概念への共感によってお金を社会に循環させる」ことを始めようとしている取り組みを知った。

「フェアトレードコイン」

ギフト(チップ)で応援できるコイン

期限があるコイン

本当は、フェアトレードコインの説明会を受けて感じたことを書こうと思っていたんだけれど、その前段でお金について思うことが溢れてきた。
その時の話は、また次に譲ろうと思う。

フェアトレードコインとはこちら↓

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