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【日本銀行PAY】現金が電子マネーよりも後にできた世界

※このお話はフィクションです。また特定の組織や技術を批判したいわけではなく、こんな風に考えみたら面白いな、というのが主旨です。

満を持して爆誕した新たな決済手段
日本銀行ペイ「通称:現金」、はじまります!

日本銀行ペイの特徴

マネーに対して、物理キー「貨幣」を割り当てます。決済は、この「貨幣」を手渡しすることで、支払いとなります。

「貨幣」を利用し決済を完了するにはインターネット通信・電源が必要ありません。日本銀行ペイの利用者はスマートフォンが不要な代わりにサイフという媒体にこの「通貨」を梱包して持ち運ぶことになります。

目の前にモノがある安心感

「貨幣」を直接手渡すことで決済となるため、「インターネットを介して、あなたのサイフに誰かがアクセスし、不正に利用する」などという事態はありえません!

<Q & A>
Q(質問者)「なるほど!それは安心かもしれませんね。ちなみに、サイフを紛失して、誰かに利用されてしまうような場合はどうでしょう。二段階認証などは設定できるのでしょうか?」

A(回答者:日本銀行ペイ社員)
「残念ながらサイフや通貨に二段階認証は設定できません。サイフを盗まれてしまったというケースには対応できかねます。」

Q「おっと。それはセキュリティ的に問題あると言えるのではないでしょうか?」

A「とはいえ、例えばSUICAさんでも、直接奪われた場合は使用されてしまいますよね」

Q「SUICAは、紛失した人が気がついた場合、記名SUICAであれば、利用を止めたり、新たに発行したSUICAに落としてしまった金額を戻すことができますよね。現金(日本銀行ペイ)は紛失の際は利用を停止したり、現金を戻す方法はあるのでしょうか?」

A「日本銀行ペイではそういった機能は提供しておりません。利用者の方々は各自、サイフを盗まれないよう、十分に注意してご利用いただきたく思います。」

Q「なるほど」

スマートフォンを持ち歩く必要がない

日本銀行ペイの利用に必要なのは、日本銀行の発行する物理キー「貨幣」のみです。利用者の方々はPCもスマートフォンも必要ありません。

コンビニに行くとき、わざわざスマートフォンを探す必要はないのです。サイフをポケットに、家を出ましょう。

Q(質問者)「とはいえ、スマートフォンは決済以外にも利用するので、決済だけスマホが不要になっても、スマホを持ち歩かないケースは少ないかもしれません」

A(回答者:日本銀行ペイ社員)「では、『スマートフォンのバッテリー切れでも利用できる』という利点はどうでしょう」

Q「たしかにそれは便利かもしれません。この…サイフと…貨幣(実際にサイフと現金を手に持ちながら)を持ち歩くのですね。えっと、これ、スマートフォンより重くないですか?」

A「それは持ち歩くPAYの額によりますね」

Q「金額が物理キーになっているので、金額が増えるほど質量が増えるのですね」

A「紙幣もあるので一概にそうとは言い切れませんが、ひとまずその認識で問題ございません」

Q「たとえば、898円という場合は、どうなるのでしょうか。898枚のキーを持ち歩くのですか?」

A「その必要はありません!この500円玉1枚と、50円玉1枚、10円玉4枚に、5円玉1枚、1円玉3枚。たった10枚の貨幣で898円を表現できます!」

Q「なるほど…とはいえ、898円のために、そんなに物理キーを利用する必要があるのですね…」

インターネット通信環境の無い場所でも利用可能

スマートフォンが不要ということもあり、日本銀行ペイの利用時に、当然インターネット通信は必要ありません。

Q(質問者)「なるほど、地下とかなら便利なのかな…チャージはどのように行うのですか?インターネット通信がなくてもできるのでしょうか?」

A(回答者:日本銀行ペイ社員)「もちろん、チャージにもインターネット通信は不要です!」

Q「お、それはすごい!」

A「日本銀行ペイのマネーをチャージする場合は、銀行口座のキャッシュカードをキーとして街の現金自動預け払い機(通称ATM)から引き出すことでサイフにチャージできます」

Q「ということは、インターネットは不要だけど、そのATMに直接いかなければチャージできない…?」

A「はい」

Q「会計時に残高不足の場合はどうするのですか?」

A「取引を中止して、ATMに行っていただければと。」

Q「なるほど」

日本国すべての店舗で利用可能

日本銀行ペイは、日本国内において99.9%以上の店舗で利用できます。
すべての決済手段の中でもっとも高い普及率を誇ります。

Q(質問者)「これはすごいですね。普及させるのは大変だったのではないでしょうか?」

A(回答者:日本銀行ペイ社員)「そうですね、店舗の方々には多くの努力をしていただきました。」

~ 回想 ~

店「え、このキャッシャーというものを導入して、通貨を保管するのですか?」

A「はい。盗難には気をつけてくださいね。鍵をかけたり、キャッシャーにチェーンを付けることを推奨します。」

店「もしレジを担当する人間がミスをして、貨幣を受け取る枚数を間違えたらどうなりますか?本来のマネーに対して貨幣が足りない、なんてことも起きますよね」

A「その場合は残念ながら、マネーを減算していただくしかないですね。そういったミスに早めに気がつけるように、キャッシャーの貨幣は毎日数えていただくことを推奨します」

店「毎日数えるのですか!?」

~ 回想終了 ~

A「このようなお店の方々の努力によって、日本銀行ペイは支えられています」

Q「なるほど」

どこでも使える日本銀行ペイを利用しよう!

Q「やっぱりどこでも使えるのはすごいなあ。
 今日はAmazonの注文を現金で購入してみたぞ。
 配達員さんに直接渡すのか。。。新鮮だな」

配達員「お荷物のお届けに参りました!」

Q「知らなかったけどAmazonでも日本銀行ペイ使えたんだなぁ。
 何%還元、とかお得なポイントとかあるのかな」

配達員「では、代引き手数料の330円です!」

Q「なるほど」

〜おわり〜

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