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Ch. 10『Ankiへの音源取り込み①』

こんにちは、さとけんです。かなり久しぶりの更新となりますが今回はAnkiへの音源取り込みについてご紹介します。

はじめに

英語学習では音声を聞くことが非常に重要なのは言うまでもなく、Ankiにおいても音声を活用することは単語暗記、リスニングスキルアップにも有効です。

Ankiで音声を出力させる方法は大きく分けて3種類あります。

①音声ファイルを取り込む
市販の教材のCDやダウンロード音声をAnkiに取り込む。
★今回はこれをメインでご紹介

②TTS(Text To Speech)
合成音声でテキストを読み上げる機能を利用する。
音声データを用意する必要なし。
OSによって設定方法が異なる。言語設定にも依存する。単語なら気にならないけど文になるとまだ機械音声感がある。
★この方法も軽く紹介

③Awesome TTS
PCのAwesomeTTSというAnkiアドオンで音声ファイルを生成する。単語単体であれば辞書サイトからダウンロード、フレーズや文章であればGoogle翻訳やGoogle Cloud TTSを使用して音声を作成することができます。Google Cloud TTSの音声はかなりナチュラル。音源のないデッキや自作フレーズデッキを作ってる人にお勧め。
★この内容は次回紹介します!今回は例だけ紹介。

上記は全て自分で設定する必要がありますがそれは面倒だという人は共有デッキにあるものを使用するという手もあります。
(グレーなものが多いのでご使用は自己判断でお願いします)

先日Ankiユーザーがどのくらい音声を活用していて、どの方式が主流なのかTwitterでアンケートを取りました。

①Ankiへの音声活用

②方法

音声を使用している人は半分以下、使用している人も音声ファイルの取り込みが主流のようです。

どの方式が良いかは使用する素材、設定の煩雑さ、好みにもよりますのでこのnoteではそれぞれのやり方を示します。それを見て自分に合ったやり方を取り入れるのが良いと思います。

音声のクオリティとしては個人的にこんな感じ。品質よくしたい場合それだけ手間もかかります。
<良> 
CD音源
Awesome TTS (Google Cloud)
OSによるTTS
<悪>

ちなみに私の場合は、
・個別音声付きの市販教材をAnki化する場合はCDまたはDL音声ファイルを取り込む
 ※個別音声というのは1つのmp3ファイルに1つの単語または文が入っているもの。(分割しなくてもよいもの)
・音声のないものはiOSのTTSで音声出力するかAwesomeTTSで作成する
 ※好きな素材の場合はCD音源を音声編集ソフトで個別にカットする場合もあり。

さて、それぞれのやり方を紹介するといってもすでにえいらくさんに素晴らしい記事があるので私が語れる余地はもうないです笑

どの記事も素晴らしいんですがこの記事は網羅的で知りたい情報が全て詰め込まれているので本当におすすめ!

ただこの記事が書かれたときにはまだ無かった機能が2つあります。

①TTSコマンド
②AwsomeTTS Google Cloud TTS

①に関しては2020年2月に搭載された機能で先日パダワンさん(@ankiyorihajimey)が詳細な記事を書いてくれましたのでそちらを参照してください。めちゃめちゃ楽チンで便利です。

②に関してはちょっと手間はかかりますが①よりもナチュラルな音声を作成することができます。その方法はまた今後紹介します。

前にツイートしましたがこんな感じです。音源を持っていないデッキにこれやると超捗ります。

このnoteでは実演を交えつつ私のAnkiへの音源活用法について紹介していこうと思います。多分大ボリュームになるので数回に分けてシリーズ連載とします。

このnoteでの作業環境は基本的にWindows10+iPadとします。

音声ファイルをAnkiに取り込む手順

Twitterでいろんな人のAnki利用を見ていると市販教材を取り込んでいるもしくは取り込みたいという需要が多いように思います。(アンケートでも主流でした)

CDからPCに取り込んだもしくはネットからダウンロードしたmp3ファイルをAnkiに一気に登録することを目標として演習してみましょう。

まずは初級編として下記の書籍音声をAnkiに取り込む方法を実演してみようと思います。

選定ポイントとしては下記のとおりです。私はこの書籍をabceedというアプリで1周学習しましたが
復習をAnkiで行っていきたいと思い、Ankiデッキ化しました。
・音源が無料公開されている
・音声が各単語ごとに個別ファイルとなっている
・書籍の内容がハイクオリティである

やり方は工夫したら他の書籍などにも応用できると思いますので参考にしてください。

この書籍はなかなかユニークで英単語の意味を英英語義で学習するコンセプトとなっており約1000単語が収録されており全単語に英英語義、例文が記載されております。

音声の構成は「英単語→英英語義→英語例文」となっており日本語が入っていないためリスニング教材としても優れていると感じました。

また個別音声になっているのもAnki化するうえで重要なポイントとなっております。しかもこの音源はファイル名に英単語が記載されていたのでそれを活用したデッキ作成を行ってみました。
英英英単語の音声ファイル名の例)
001 STAGE 01 0001 fuel.mp3

上記を鑑みたうえでまずはどのようなデッキを作成するかデザインしていきます。
今回は初級編ですので省エネかつ難易度の低いやり方を紹介します。
・表 英単語(+TTS音声)
・裏 mp3音声(英単語、英英語義、英語例文)

これだけにしぼると超簡単に英英英単語デッキが完成します。
欲を言えば英英語義、例文くらいは裏に記載したいところですが1000単語すべてやろうと思うと労力が半端ないことになり省略することにしました。

その代わりとして音声を聞いても意味が理解できない場合は物書堂辞書をすぐに参照できるようなデッキにしております。

完成イメージはこんな感じです。

表で英単語を見て意味が分かるかどうか、裏で語義、例文を聞いて思い出せるかどうかを確認できます。ちょっと負荷高いので1周目は書籍またはアプリで学習することをお勧めします。
※私はabceedに課金して使用しましたがPolyglotでも課金すれば学習することが可能です。

音声だけで学習する方法はこの書籍にも『本書を使った効果的学習法』として以下のように推奨されております。

3   テキストを見ずに耳で読む
テキストを見ずに、<見出語→語義説明→例文>が収録された音声を聞く学習法です。上述の1あるいは2の学習法が終わった後に、この方法で学習すると、さらに内容が頭に入るとともにリスニング力の強化にもつながります。
※1、2は割愛しますがそれぞれ普通に読み進める、赤フィルターを使って英語だけ読む、という学習法です。

前置きはこのくらいにしてデッキ作成手順をご説明します。

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