報われない努力はあることに早く気づいて。
大学4年間で、「努力は必ず報われる」という言葉が嫌いになってしまった。完全に自分のせいだ。
毎日更新をしていると、ネタに困る時期がやって来る。1週間ほど前がまさにそうで、解決策を調べると次の記事に出会った。
ネタに困ったら『5年前の自分』に向けて書いてみると良いとのこと。
5年前、2015年の私は大学1年生だった。
憧れだったオーケストラサークルのオーディションに受かって、バイトも楽しくて、充実していた。恐ろしいスピードで過ぎていく毎日に必死で食らいつくことが「努力」だと信じて疑わなかった。
自覚はなかったけれど、生き方が不器用すぎた。
今日はそんな『5年前の自分』に手紙を書く。あのころの私みたいなだれかに届きますように。
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2015年の私へ
大学入学おめでとう。
高校の先輩がたくさんいる、憧れのサークルに入れてよかったね。パスタ屋やイベントスタッフのバイトもあって、忙しい毎日を送っているでしょう。
自分の選んだ道は正しいと100%信じていて、心のどこかでは「この調子で過ごせば就活もうまくいくだろう」と思っているはず。
あえて先に伝えます。あなたは大学生活に後悔ばかり残すことになる。
まず、入れて喜んでいるそのサークルの活動に、義務感しか抱かなくなる。希望のゼミには入れない。就活では、第7志望くらいの会社からなんとか内定をいただく。怖いね。
どうしてこうなったのか、今なら分かる。
「努力は必ず報われる」と信じているあなたは、4年間、間違った努力を重ね続けることになるから。
周りのレベルについていくための楽器練習と、その活動費を稼ぐためのバイトにほとんどの時間を捧げる未来、かんたんに想像できるでしょ?(しかも途中で心が折れて練習にも力を入れなくなってしまう。)
「努力は必ず報われる」のかもしれないけど、正しい努力を知らずにこの言葉を信じるのは馬鹿だと思う。
たしかに頑張ってはいたけれど、それは「徒労」だった。時間と体力をドブに捨てていただけ。
あなたはこれから先、サークルとバイト(ついでに学業)の両立について悩み続ける。ただ、解決策を考えるところまで頭が回らない。
人間関係の良さに甘えて、すでに思考停止しかけているでしょ?
毎日朝から晩までスケジュールが埋まっているから、自分は充実した日々を送っているんだって、勘違いしてない?
あなたは、正しいと思っている努力のせいでたくさんのチャンスを失う。
思い切って道を変えたり、自分と向き合うための時間を取ったりしていたら、何か変わったかもしれないのに。残念だね。
本当にやりたいことも見えなくなって、まわりの価値観が自分の価値観だと勘違いして、新卒1年目の秋にようやく目を覚ますことになる。
仕事がきっかけで、本当にやりたいことに気づく。それは、ずっと前から好きなことだった。
自分が何をしたいのか。自分にとっての幸せとはどんな状態なのか。将来のために今何をすればいいのか。
学生時代から考え抜いていた子たちは、社会人になってもキラキラしている。あなたは彼女たちの活躍を、満員電車でつぶされそうになりながら見るSNSを通して知る。そんなの嫌でしょ?
未来を良くしたいなら、「忙しい毎日を生きること=努力」なんて考えは今すぐ捨ててほしい。理想の人生をしっかりと描いて、どうやったらそこにたどり着けるのか、諦めずに追求し続けてほしい。自分の軸を持って突き進んで。
たくさん脅してしまったけれど、正しい努力を重ねていけば価値ある4年間にできるから。どうか、本当に、お願いします。
2020年の私より
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