2024.3.9短歌の本の読書会覚書

2024.3.9短歌の本の読書会
10:30〜11:30 秋田市文化創造館2階にて
参加者9名
紹介本とメモ

『サラダ記念日』俵万智
1987年から現在に至るまで短歌集のベストセラーであり続ける唯一無二の金字塔。1987年版と最新版が持ち込まれ、改めて売れ続ける本であることを実感。今短歌を読む人はもれなく通る道。

『わたくしたちの短歌記念日』俵万智
俵万智編集の一般読者投稿短歌集。普通の暮らしをしている人たちが当たり前に短歌を詠むようになったのは俵万智の功績なのだなぁ。

『ジャスミンを銃口に』重信房子
テロリストが歌人だったとは知らなんだ。読みます。

『タンジブル』鯨井可菜子
紹介者のお気に入り。かわいい短歌ならしい。読みます。

『めくるめく短歌たち』錦見映理子
歌人からのおすすめ。短歌人たちの交流が垣間見えるエッセイ。短歌人たちの連帯感に共感。

『天才による凡人のための短歌教室』木下龍也
ひとつの短歌を完成させるまでに何度も推敲を重ね精錬させてゆく過程の記録が興味深い。短歌の表現が変わってゆくのが面白い。ひとつの短歌を練り上げるのにここまでするんか!と感動します。

『センチメントの季節』榎本ナリコ
青年漫画ですが、短歌が出てくる。高校生の時に詠んだ短歌を大学の文芸部で発表し続ける男性主人公。短歌はみずみずしく青臭くそこがイイ。恋愛も短歌をからめており、それは昔も今も変わらないのだなぁ。

『延長戦』長谷川麟
男性歌人の爽やかで清々しい美しい短歌。SNS読書会で紹介されたら著者本人が乱入し、ダイレクトに感想のやりとりが始まった思い出。すごい。現代やなぁ。

『愛するよりも愛されたい』佐々木良
万葉集の現代語訳。それも相当現代的。方言訳もされている著者。面白い。読みます。

『今日の放課後、短歌部へ!』千葉聡
高校教師による短歌の作り方本。学生の短歌も紹介されていて、若い感性がキラキラ。なお先生は理系。

『今日の短歌』伊藤寛雄
秋田県内の高校教師による、学級通信に書かれた短歌紹介を編集した冊子。有名な歌人から学生の作品まで幅広く紹介。流通している本ではなく、先生が個人的に編集しているようで、古本屋にて入手。なお先生は理系。なぜ。

『短歌の詰め合わせ』東直子
いろんな歌人の短歌が掲載されている、入門書的魅力ある本。これから読んでみようかなという方へおすすめ。

『世界音痴』穂村弘
エッセイ+短歌。穂村弘はなぜ売れるのか?わからない。読みます。今日買いました。

参加者からの紹介本は以上。

主催からの紹介本は
『木下利玄全歌集』
『ここはたしかに』笹本碧
『じゃんけんできめる』山添聖子 葵 聡介
『にず』田宮智美
『同じ白さで雪は降りくる』中畑智江
『アーのようなカー』寺井奈緒美
『ひとさらい』『てんとろり』笹井宏之
『むしろ夕ごはんのにおい』フジワラマリ

初めて読書会を主催しましたが、参加者の皆様が聡明で本が多岐にわたり紹介がめちゃめちゃうまい。スムーズに淀み無く進み時間ぴったりに終了。私はどれも読んだことがない本(『サラダ記念日』は発売当初読みましたね…)で、こんなに素敵な本にたくさん出会えて最高でした!ありがとうございます!

「またやって」とのお声もいただき恐縮です。またやりましょう。