「天気の子」の中にちりばめられた新海テイストよこんにちは

こちら9月に勢いで書いていたのをそのまま放置していたテキストですが公開します。内容もなにもないですし、思ったことをずらずら書いててしかもバッドエンドを応援しているキモイテキストです。しかも突然終わります。それでもよければ。

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公開からすでに1か月以上経過してようやく映画を見に行った。

いつもの私であれば間違いなく公開日、もしくは公開3日以内には劇場に行くところではあったがなんとなく足が重かったのだ。

何故なら前作の「君の名は」のせいである。

私は新海誠監督のminori時代からのファンであり、今まで制作されてきた映画やアニメーションを応援してきた。

「秒速5センチメートル」を公開したとき、いままで知る人ぞ知るようなマイナー監督だった彼は大いに評価された。ついにわれらが新海監督が評価されたのだと私は歓喜した。

ただ、その後も美しい映像は評価されてきたが「星を追う子供」「言の葉の庭」と今のようなヒットではなく一つのアニメーション映画という枠の中で収まっていたように思う。

私が新海誠監督作品で一番好きな所は「人生そんなうまくいくわけない」という点に尽きる。

あんなにファンタジ―な世界観を作り上げている、あくまでフィクションの中に納まっているというのに「人生そんなにうまくいくわけない」とあえてそこにリアリティを出しちゃう監督カッコイイ!となっていたのだ。

遠慮なくネタバレしてしまうが、「ほしのこえ」も「雲の向こう、約束の場所」も「秒速5センチメートル」も「星を追う子供」も「言の葉の庭」も決してハッピーエンドではなかった。

映画内ではハッピーエンド風に見せていた「ほしのこえ」「雲の向こう、約束の場所」は監督自らの小説版で離別していた。

「秒速5センチメートル」はもともとハッピーではないし、「星を追う子供」は結局別世界の住人として住む場所が違う。「言の葉の庭」の二人は次作映画でよくて遠距離恋愛ってところだが、「私たちは別々の場所でお互い頑張りしょう」という結末だったのだなと私は感じた。

で、そこに来たのが「君の名は」だった。そこはかとなく感じるハッピーエンド感に「あ、これ違うわ」となったのだ。

後日発売された小説版でハッピーエンドが否定されるのではないかと、ある意味ワクワクして購入したのだが映画の通りだった。

コアな新海監督ファンはこぞって「日和ったな新海……」とぼやいていた。私もその一人だった。

驚くほどに購買意欲が落ちてしまい、今まで円盤も複数買い、特典違いならば全部予約、ガイドブックももれなく購入。映画もいける限り複数回見に行くぐらいだったのに、背景設定集以外はなにも買わなかった。唯一の収穫はRADの存在に気づいてCDを買ったぐらいである。

興行収入が250.3億円(wikiより)超えたということで、やっぱり世間はハッピーエンドを望んでいるのかと長年のファンだけに監督の知名度の向上には嬉しいものがあったがその反面、監督への興味が急降下してしまったのだ。

なので監督の近況には一切触れることもなく、次回作を作っていることすら気付かず、トレーラーの第一弾がWEBに公開されたことで、あぁ映画作ってたんだ……ふーん。と思ったぐらいだ。

そんな調子だったので映画が始まっても映画館に行く気力がわかず、9月まで引っ張ってしまったのだけれど、友人たちから「さといちさんは絶対好きだよ」と幾度となく言われていたこと、監督インタビューの「賛否あると思う」や映画評価やネタバレレビューなどの「俺たちの新海監督が帰ってきた!」という評価に背中を押され、ついに昨日映画館に行ってきた。

公開開始から1か月以上経過しているというのに、地元では一番大きいスクリーンでの上映でだいたい8割近く座席が埋まっていた。

そして始まる映画。相変わらず美しい映像。良くも悪くもRADのPVと言われるだけあって音楽との調和がすごい。

まぁ、個人的な感想は「スーパーハッピーエンドでぴっくり!!!」だった。DTくさい主人公に定評のある新海テイストはそのままだった。(ちなみに言うと「君の名は」の主人公もDTくさいままでよかった!!!)

本編についての感想はまだ消化しきれていない所があるので置いとくとして、私が着目したのは「君の名は」の2人についてだ。

「あれ? こいつら結婚してないんじゃね……?」

みつはのネームプレートが旧姓のままで立花になっていないことを目にした私はじわじわとこれはもしや……という気持ちになったのだ。

この人たちうまくいかなくて別れたか、それとも距離を取っているか。

私は前者だと信じたい(クソ笑顔で)