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研ナオコ見つかりました

2023年カンヌ国際映画祭で役所広司が主演男優賞を受賞した「perfect days」。

役所広司の演技、そして彼のまわりを固める名優たちの演技も日常生活の延長線上の自然体で素晴らしい。

そんな中で、映画のパンフレットで見かけた出演者名「研ナオコ」。

研ナオコいたっけ?
(研ナオコさんすみません汗)

そんなところから始まり、あえて直ぐ解答を見つけず宙ぶらりん状態を楽しんでいました。


そして、先日3回目を見に行き、ようやく見つけました!

知ってる方にメールして答え合わせ。

「ピンポーン!そうです。お疲れ様でしたー!」とのご返信。

なんだかスッキリ。

ほんの些細な、ちょっといい気分。

また、3回観てると、主人公の平山が見ているもの、夢にもしばしば出てくるもの、そんなシーンが一貫して繰り返し出てくるものがあるような気がしてきました。

トイレ清掃中に用のある方に追い出され、外の壁に寄りかかり、ぽつねんと待つ間も、平山はイラつかず上を見上げちょっと微笑む。

見上げる先は、いつも木々の揺れる葉。

そして、木々の一瞬一瞬として同じことはない木漏れ日が平山の頬を優しく撫でる。

その一瞬の光のゆらぎ、自然の優しさが平山を微笑ませるかのよう。

一見、日常の単調なルーティンの中にも、「イマ・ココ」の一回限りの非日常性が紛れ込んでいることの面白さを感じている。

平山はそんな楽しみ方を見つけているのではないか。

そんな「今」を楽しむ姿は、家出してきた姪のニコに対して、「今度は今度、今は今」と語りかけ、楽しいやり取りになっていったシーンにつながっているような気がします。

そんなこと考えていたら、先日お昼休みにドトールに入った際、何気なく見た「コーヒーの湯気のゆらぎ」が結構面白く感じました。

コーヒーから湧き上がる「湯気」。

これ自体は、なんの変哲もないコーヒーの液体表面から出てくる蒸気。


フツーのドトールのコーヒー

とはいえ、コーヒーカップの中で炎のようにゆらぎながら、カップの中で熟成されたような湯気がカップの外にゆらゆらと舞い上がり、直ぐ目の前の空間に消えていく。

携帯のカメラではなかなか写せないのですが、
コーヒーの表面から出る湯気がゆらゆらと立ち込めて空間に消えていく。
やたらコーヒーの写真撮ってたら、隣の人に不審がられました。。汗

そして、その湯気の「ゆらぎ」は一つとして同じ形はない。

結構面白く、ちょっと見入ってしまいました。
(おかげでコーヒー冷めちゃいましたが)

山に行ってキャンプで焚き火の「ゆらぎ」を見つめるのはもちろんベストだし、そんな所に行きたいなあと思います。

でも、日々日常のルーティン生活の中で、コーヒーの湯気のゆらぎを消えていくまでボーっと眺めながら、これ面白いなあ〜微笑んでいることもありかなあと思ったり。
(でもやっぱりコーヒー冷めちゃうけど。。)

こんな日常のちょっとしたひとときの中で、非日常性を楽しむことが平山流「日常の中の非日常性の楽しみ方」なのかなあと思いました。

調べてみるとコーヒーの湯気に関しては、物理学的な考察があるようで奥深い感じです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/oubutsu/86/11/86_993/_pdf/-char/ja

平山流「日常の中の非日常の楽しみ方」っていろいろあるような気がしてきました。こちらもいろいろ見つけて楽しんでみよう思っています。

また、改めて映画を観てみて、今度は、平山と平山が見上げる木々との関係が気になってきました。

平山が読んでいた幸田文の「木」を読んでみて、平山と木漏れ日の関係性について考えてみたいと思っています。

なので、今回で研ナオコ捜索隊は解散し、別の研究活動に入ります!w

「perfect days」

もう一度、観たくなる映画です。



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