短歌(11/12)
秋寒く遠く離れる思い出に憧れ燃やし彼と吾を見る
ブランコの揺れる思いを押しのけて仄か仄かに揺らぐ思い出
思い出となりし夏の日照る川辺今ひと時の光輪を待つ
情景の死せる灰色秋の日々吾れ恋いめやも夏の川岸
人類の黄昏かましテレビジョン灰色の日々似つかわし音
悲しみを悲しと思うこともなく暮るる秋にもトンボは飛びし
黒き色濃き悲しみを湛えたる吾が中流る川のせせらぎ
星空を吾は恋いたる暗闇に瞬き光る星と人と夜
あな悲し いとど悲しき物思いに慣れたる日々に君の声もが
令和5年11月12日
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