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元に戻ろうとする力。

こんばんは。佐藤です。

緊急事態宣言もどうやら解除に向かっているようですね。ずっとこの状態というのも、さすがに無理がありますし何よりオリンピックパラリンピックどうするかの話にもなってきちゃいますもんね。

さて、そうなってくると、色々なものやことが、「元に戻ろう」としてきます。そんな動きが強くなってきます。前回の宣言の際も発出され、それが解除されて日が経つごとにそんな風潮がとても強くなってきました。

もちろん、元に戻ることが全てにおいてよくないわけではありません。様々なところで大変な影響が出ていますので、そのような現場では元に戻るというのは少しでも早く実現してほしいことだと思います。

ただ、ここで気になるのが、宣言下において「ニューノーマル」として確立されつつあったことが、元通りになってしまうのではないかということ。新しいことを始めることはとてつもないエネルギーを使うのはみなさん経験からもわかることと思いますが、逆にこれまで通りに過ごすのはとても楽ちんなのです。

この「これまで通り」に過ごしたいという「元に戻ろうとする力」はとてつもなく強いです。気を抜くとその力に押し流されます。僕らはこの強い力に負けずに新しい文化を作ることができるのでしょうか。

個人個人の中にある、これまで通りに過ごしたいという楽な方に向かう力はもちろん、それよりも、これまでの「普通」と言われた仕組みの上に成り立った社会で「良い思いをしていた人」たちは、尚のことこれまでの仕組みに戻したいはずです。しかも往々にして、こういう人たちは力を持つポジションにいます。

こういった背景にもよって、社会としても「元に戻ろうとする力」は強くなるのです。

コロナによって、大変は部分もあれば、良くなった部分もあると思います。

電車を見たら毎朝の通勤ラッシュを思い浮かべますが、あのラッシュが好きな人はいないと思います。それがこのコロナによって、不必要な出勤は減らすことができ、満員電車に揺られて無駄な疲れを貯めることなく、仕事をすることができた。時間とエネルギーの効率はとても良くなったと思います(もちろん、自宅で仕事をすることによって、新しい問題も生まれてしまいましたが……)。毎朝大人数を輸送することに消費されていたエネルギーも減ったのではないでしょうか(これは電力としても駅員さん達の能力としても)。

これらの良い面をどれだけ、「これからの普通」のなかに残せるでしょうか。これは力のある人たちだけに任せていては実現しないと思います。理由は上記に書いたとおりです。誰かが決めたことに思考停止状態で従うだけでなく、コロナで得た教訓を「これから」に活かせるかは、年齢や立場に関係なく、個人個人の行動にかかっていると感じます。

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